笠置山 (岐阜県)

笠置山（かさぎやま）

岐阜県恵那市と中津川市にまたがる標高1,128mの山で、恵那市の北部に位置する独立峰です。この地域では最も高い山であり、中央自動車道の恵那峡サービスエリアからもその全容を望むことができます。

見る角度によって異なって見えますが、笠を置いたような山裾が特徴的です。かつては舟伏山と呼ばれていましたが、平安時代に花山法皇がこの地を訪れた際、山の形が京都の笠置山に似ていることから、和歌を詠み、笠置山と呼ばれるようになったと伝えられています。また、恵那市内から見える稜線が弘法大師の寝姿に見えることから「寝弘法」とも呼ばれています。

山中には、国の天然記念物であるヒトツバタゴ（ナンジャモンジャ）の自生地や、県指定天然記念物であるヒカリゴケの自生地があります。山頂からは恵那山、御嶽山、中央アルプスなどの山々が見渡せ、条件が良ければ白山や南アルプスの山々も遠望できます。

山頂付近には、物見岩や百丈岩などの巨石が多数あり、特に笠置神社奥社の社殿裏の崖下には、濃飛流紋岩の巨岩が群れをなして独特な景観を形成しています。これらの巨岩の間や割れ目には洞穴が形成されており、その中にヒカリゴケが自生しています。

山の北側山腹では、ピラミッド・ストーンや古代岩刻文字（ペトログラフ）が見られる岩があり、南側にはフリークライミングエリアが整備されています。かつて山の西裾にはグリーンピア恵那がありましたが、2000年に閉鎖されました。

登山道

山頂には笠置神社（笠置神社の奥社）と二等三角点があります。登山道は南側ルート（恵那市笠置町）と北側ルート（恵那市中野方町）の2つがあります。北側ルートはキャンプ場などが整備されており、山頂近くまで車でアクセス可能です。

主な登山ルートは以下の通りです。

笠置町姫栗 - ヒトツバタゴ自生地 - おみたらし（水場） - 笠置山
中野方町 - 望郷の森キャンプ場 - 笠置山

周辺情報

周辺の山: 二ッ森山、恵那山
周辺の観光スポット: 笠置山マレットゴルフ場、笠置山クライミングエリア、望郷の森キャンプ場、坂折棚田、恵那峡

笠置山は、その独特な地形や自然、歴史的な背景から、多くの人々に愛されています。登山やハイキングだけでなく、巨岩やヒカリゴケ、遠くの山々を望む景観を楽しむことができる魅力的な山です。

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