第一遣外艦隊

第一遣外艦隊

第一遣外艦隊は、旧日本海軍の部隊の一つであり、その前身は1917年12月に新設された第7戦隊に遡ります。1918年2月に独立して遣支艦隊となり、1919年8月には第一遣外艦隊へと改編されました。主に上海に駐留し、揚子江流域の警備を主要な任務としていました。

歴史

1932年の第一次上海事変を契機として、中国方面への警備強化が喫緊の課題となりました。これに対応するため、日本海軍は第一・第二遣外艦隊（1927年編成、主に青島周辺の警備を担当）に増援部隊を派遣し、これらの部隊を統括する第三艦隊が新たに編成されました。当時の状況として、2個の遣外艦隊が第三艦隊の中に存在する状態が約1年3ヶ月続きました。

1933年5月、第一・第二遣外艦隊はそれぞれ第11・第10戦隊に組み替えられ、通常の艦隊編制へと移行しました。

編制

以下に、主な時期における第一遣外艦隊の編制を示します。

1920年12月1日
千歳
宇治
嵯峨
鳥羽
伏見
隅田
1922年12月1日
対馬
安宅
嵯峨
鳥羽
伏見
隅田
1925年
対馬
保津
伏見
勢多
堅田
安宅
鳥羽
嵯峨
隅田
比良
1927年12月1日
矢矧
利根
安宅
伏見
隅田
嵯峨
勢多
堅田
比良
保津
鳥羽
第24駆逐隊（桃・柳・樫・椿）
浦風
第三艦隊編成時（1932年2月2日）
平戸
天龍
常磐
対馬
安宅
宇治
伏見
隅田
勢多
堅田
比良
保津
鳥羽
熱海
二見
第13・第24駆逐隊
浦風
小鷹

歴代司令官

第一遣外艦隊の歴代司令官は以下の通りです。

山岡豊一少将：1919年8月9日 -（遣支艦隊司令官より留任）
吉田増次郎少将：1919年11月8日 -
小林研蔵少将：1922年5月1日 -
野村吉三郎少将：1923年9月15日 -
永野修身少将：1925年4月20日 -
荒城二郎少将：1925年8月20日 -
宇川済少将：1927年12月1日 -
米内光政少将：1928年12月10日 -
塩沢幸一少将：1930年12月1日 -
坂野常善少将：1932年6月6日 - 1933年5月20日

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