第二号哨戒特務艇

第二号哨戒特務艇

第二号哨戒特務艇（だいにごうしょうかいとくむてい）は、日本海軍が運用した特務艇であり、具体的には第一号型哨戒特務艇の2番艇とされていました。この艦艇は、マル戦計画の一環として計画された特務艇の一つです。

艦艇の歴史

この艦艇は、1944年11月5日に公式に第二号哨戒特務艇と命名され、第一号型の2番艇として位置付けられました。艦艇の本籍は横須賀鎮守府に置かれ、同年の4月30日には船体が概成し、株式会社山西造船鉄工所から横須賀海軍工廠へと引き渡されました。正式な竣工は1945年5月20日で、その後も横須賀鎮守府に基づいて連合艦隊第二十二戦隊第一監視艇隊に編入されました。

ただし、実戦において哨戒線へ出撃した記録は残されていないため、この艦艇の戦果は謎に包まれています。1945年7月1日には第一監視艇隊から外されて舞鶴防備隊に編入され、終戦時には横浜に所在もしくは舞鶴で掃海作業を行っていたとされています。

戦後の動向

戦後、第二号哨戒特務艇は川崎港の旭造船所に回航され、そこにて繋留されたまま放置されることになりました。1947年2月1日には「行動不能艦艇」に指定され、同年5月3日には海軍編制の廃止に伴い除籍されます。翌月31日には旭造船所で東京財務局神奈川管財支所長の立会いのもと、渡部某に引き渡されました。

代表的なな事件として、1947年11月22日には在東京アメリカ極東海軍司令部からこの艦艇の漁船への改造が許可されたことが挙げられます。この経緯から、第二号哨戒特務艇は軍艦としての役割を終え、民間用途に転用されたことが分かります。

資料

この艦艇に関する記録は多く、特に海軍省や復員庁の文書、さまざまな内令や勅令による公式な記録が存在します。また、第二十二戦隊戦時日誌や、歴史を専門に扱った書籍からも情報が得られます。

長い歴史の中で第二号哨戒特務艇は多くの変遷を経てきましたが、その存在は日本海軍の艦艇史において重要な一歩を示しています。特に、戦後の変化は当時の軍艦がどのように民間へと転用されていったのかを知る上での貴重な手がかりとなるでしょう。

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