第百三十六号哨戒特務艇

第百三十六号哨戒特務艇の歴史

第百三十六号哨戒特務艇は、日本海軍の特務艇に分類される艦艇で、第一号型哨戒特務艇の54番艇です。この艇は、太平洋戦争の終戦時に残存し、戦後もその役割を変えつつ掃海作業に従事しました。

艦船の設計と命名

この特務艇は、マル戦計画に基づく特務艇の一部であり、艦型は第2121号艦型の136番艇として計画されました。1944年11月5日に第百三十六号哨戒特務艇と命名され、呉鎮守府を本籍としました。そして、1945年3月21日に船体が概成し、株式会社四国船渠工業所から呉海軍工廠へ引き渡されました。続いて、6月5日に竣工し、再び呉鎮守府に本籍を定め、佐伯防備隊に編入されました。

終戦時の状況

終戦時には佐伯に所在し、艇橋を喪失した状態でしたが、その後、掃海に従事することとなります。1945年11月30日、海軍省が廃止されたことに伴い、除籍処分を受けました。翌日、第二復員省の設立により呉地方復員局の管轄下に入ることが決定され、艦名が哨特第百三十六号に変更されました。

1946年5月20日には佐伯支部から外され、呉地方復員局掃海部下関支部に移籍し、さらには復員庁設立により、所属を下関掃海部に改められました。

その後の艦歴

1948年1月1日に復員庁が廃止され、運輸省に移管されます。そして、1949年5月1日には海上保安庁に編入され、MS-22という掃海船の名称が与えられました。その後、朝鮮戦争の際に日本特別掃海隊第4掃海隊に配属されますが、実際の掃海作業は行われませんでした。11月2日には第2掃海隊に編入され、11月7日から12月8日まで鎮南浦沖において掃海作業を実施しました。

1951年12月1日には艦名がひめしま MS-22に改められ、1952年3月24日には特別掃海隊を編成して父島二見港での掃海作業に従事しました。4月26日には舵故障のトラブルがありましたが、無事に修理を終え、5月4日には掃海作業を完了しました。

終焉

1952年8月1日には保安庁警備隊に移管され、その後第5掃海隊に編入されます。1954年7月には保安庁警備隊が海上自衛隊に改組され、掃海艇としての役割を果たしました。その後、1957年には艇番号がMSI-682に変更され、1961年3月31日には支援船に編入され名称が掃海雑船19号 YAM-19に改修されました。

1962年3月31日に海上自衛隊から除籍された本艇は、以降2年間大阪府の天保山運河で繋留され、民間に払い下げられた後、1964年に日本ディーゼル造船所で貨物船に改造される予定でしたが、台風の影響で船台で横転し、工事は中止されました。その後、船体は1969年頃から木津川でポンツーンとして利用されることとなりました。

このように、第百三十六号哨戒特務艇はその歴史を通じて、多くの役割を果たしながら日本の海での掃海活動に寄与し続けました。

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