第百五十五号哨戒特務艇

第百五十五号哨戒特務艇

第百五十五号哨戒特務艇（だいひゃくごじゅうごごうしょうかいとくむてい）は、未成の特務艇として日本海軍に計画された艦艇です。この艇は、第一号型哨戒特務艇の62番艇として位置付けられています。

艇歴

本艇は、マル戦計画の一環として設計され、第2121号艦型の155番艇とされました。初めは仮の艦名が第2275号艦でしたが、1944年11月5日に正式に第百五十五号哨戒特務艇と命名され、第一号型哨戒特務艇の59番艇として扱われることとなりました。佐世保鎮守府に本籍が置かれ、艦艇建造が進められました。

1945年7月15日には、有限会社福島造船鉄工所において進水し、艦艇としての形を整えました。しかし、戦況の悪化により、終戦時には未成の状態にありました。1945年8月17日には工事中止の命令が下され、この時点で船体工程は90%まで進んでいたものの、その後は工事が止まってしまいました。

戦後の1947年2月1日には、行動不能艦艇に指定され、その後の動向は不明となっています。11月22日には、在東京アメリカ極東海軍司令部からこの艇の漁船への改造が許可されましたが、その後の詳細は不明です。

参考資料

本艇の詳細についての情報は、当時の海軍省や復員庁の文書、さらにはいくつかの専門書に記載されています。特に、昭和19年の内令や、昭和22年の復員庁からの命令文書は、本艇の歴史を知る上での貴重な資料となっています。また、世界の艦船や『海軍軍戦備』に関する書籍では日本海軍の艦艇全般についての記録があり、当時の背景や他の艦艇との関係を理解する手助けとなります。

このように、第百五十五号哨戒特務艇は、建造が進められながらも、終戦により未成のまま放置されてしまった艦艇であり、その運命は不透明のままとなりました。

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