福島造船鉄工所

有限会社福島造船鉄工所

有限会社福島造船鉄工所は、島根県松江市御手船場町に本社を構える造船メーカーです。この企業は1868年（明治元年）に設立され、江戸時代から続く松江藩の船大工の流れを汲んでいます。福島造船鉄工所は、山陰地方において唯一、本格的な鋼船の建造を行う造船所として地元産業に貢献しています。

概要

福島造船鉄工所は、主に鋼船、軽合金船など多様な船舶を建造しており、木造帆船の建築から始まった歴史を持っています。現在では、電気推進船やRORO船などの先進的な技術を駆使した船舶の建造も手がけており、さまざまなニーズに応えています。

事業所及び建造能力

本社は島根県松江市御手船場町にあり、下記の2つの工場を展開しています。

• - 森山工場: 島根県松江市美保関町森山22-1
• - 森山第二工場: 島根県松江市美保関町下宇部尾1122

沿革

福島造船鉄工所の歴史は1868年に始まり、当初は木造帆船の建造と修理を行っていました。1918年には造機部門を設立し、船舶用焼玉機関の製造を開始しました。1933年には鋼製の300GT型貨物船の建造も始まり、その後1942年には海軍監督工場として駆船艇や魚雷運搬船の建設を手掛けるようになりました。1943年には造機部門が分離され、松江内燃機工業株式会社が設立されました。

1966年からは強化プラスチック船の建造に着手し、2000年からは軽合金船の建造も始めました。2008年には第二森山工場の稼働を開始し、2009年より電気推進船の建造を行い、2015年にはRORO船の建造にも対応するようになりました。

主要建造船

福島造船鉄工所は、戦前から戦後にかけて様々な船舶を建造してきました。

戦前

• - 海軍艦艇

- 第百五十二号哨戒特務艇
- 第百五十三号哨戒特務艇
- 第百五十四号哨戒特務艇
- 第百五十五号哨戒特務艇
- 第百五十六号哨戒特務艇
- 海防艇

戦後

• - 内航貨物船

- 液化ガスばら積船「第二龍栄丸」
- コールタール運搬船「新進丸」
- 一般貨物船「海神丸」
- セメント運搬船「安鷹」
- ケミカルタンカー船「新豊川丸」
- 鋼材運搬船「新生丸」

• - 旅客船

- RORO型旅客フェリー「STARLITE EAGLE」
- 小型カーフェリー「宝栄」
- 海上タクシー「あかとんぼ」

• - 支援船（海上自衛隊）

- 油船203号型「YG-207」

• - 調査船等

- 双胴型調査船「ごず」
- 漁業試験船「やそしま」
- 中型水産練習船「わかしまね」

• - 漁船

- 沖合底曳網漁船「鶴松丸」
- 棒受網漁船「第二十一三笠丸」
- 小型延縄漁船「第二十一清幸丸」
- 沖合底曳網漁船「圓生丸」
- 沖合底曳網漁船「第二永福丸」

グループ会社

福島造船鉄工所は、関連するグループ会社として、山陰エコリサイクル、日本海装備、マリンフィールド、松福産業などが存在します。こうした企業群は、地域における造船産業の発展と環境保護に寄与しています。

まとめ

有限会社福島造船鉄工所は、造船業における豊かな歴史と技術を持ち、今後も地域社会に貢献し続ける企業です。

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