第12軍団 (北軍)

北軍第12軍団の歴史

南北戦争の激動の中、北軍第12軍団（XII Corps）はポトマック軍に属し、特に東部戦線で活躍した重要な部隊でした。1862年3月13日、陸軍省の命令により、ポトマック軍の下に第1から第5の5個軍団が設立され、その際に編成された第5軍団は後に第12軍団に改名されました。軍団長にはナサニエル・バンクス少将が就任し、アルフェウス・ウィリアムズとジェイムズ・シールズが師団長を務めました。

シェナンドー渓谷の戦い

当初、第12軍団はポトマック軍から離れ、シェナンドー渓谷での戦闘に参加しました。ここで、軍団は南軍の指揮官ストーンウォール・ジャクソンとの戦闘を経験しました。シールズの師団は1862年3月23日の第一次カーンズタウンの戦いでジャクソンに勝利し、ウィリアムズの師団も5月25日の第一次ウィンチェスターの戦いで善戦するも撤退を余儀なくされました。特に8月9日のシーダー山の戦いでは、第12軍団のみで戦ったものの敗北し、大きな犠牲が出ました。この戦闘で、合計2,216人の損失を抱えました。

アンティータムとその後の戦闘

第二次ブルランの戦闘の後、第12軍団はポトマック軍に復帰し、メリーランド方面作戦に参加しました。軍団長は再びマンスフィールドが就任し、しばしば部隊は新たに志願兵で編成されました。9月17日のアンティータムの戦いでは、約8,000人の兵士が戦い、最終的に1,746人の損失を抱える結果となりました。マンスフィールドは戦闘中に重傷を負い、その後の指揮はウィリアムズに引き継がれました。

チャンセラーズヴィルとゲティスバーグ

1863年5月のチャンセラーズヴィルの戦いでは、第12軍団は大打撃を受けましたが、戦場での意義を失うことはありませんでした。第12軍団がカルプスヒルで行った防衛戦は特に注目されます。ここでは、グリーン旅団が成功裏に南軍の攻撃を防ぎ、後の豊かな伝説となりました。ゲティスバーグでの戦闘もまた第12軍団の勇気を証明する機会となり、激しい戦闘の中で彼らは重要な役割を果たしました。

テネシーと第20軍団の結成

ゲティスバーグの戦いの後、北軍はロバート・E・リーを追跡するために行動に移り、第12軍団も参加しました。1864年4月には、第11軍団と統合され新たな第20軍団が設立され、北軍の戦力が統一されました。この統合により第12軍団のアイデンティティは消失しましたが、連隊の記章は新たな軍団に引き継がれました。

結論

北軍第12軍団は、その小規模にもかかわらず、多くの歴史的な戦局において重要な役割を果たしました。彼らの勇敢な行動と団結は、南北戦争の歴史の中で長く語り継がれることとなります。部隊の奮闘の記録は、今も多くの人々に影響を与え続けています。

もう一度検索