第13代総選挙 (大韓民国)

第13代総選挙の概要

1988年4月26日に行われた第13代総選挙は、第六共和国における重要な選挙でした。この選挙は新憲法に基づいて実施され、国民が直接選挙で国会議員を選ぶ権利を行使する形で行われました。特に、前年の大統領選挙で盧泰愚候補が与党の民主正義党（民正党）から当選したため、この選挙は政局に大きな影響を与えるものとなりました。

選挙の背景

前年の大統領選挙では、野党候補の一本化が失敗し、その結果、統一民主党と平和民主党の二つに分かれた野党が今回の総選挙に臨むこととなりました。また、新民主共和党（共和党）も選挙戦に参加し、四党による激しい争いが繰り広げられました。この選挙では、与党である民正党が過半数を確保できず、平民党を中心とした野党が多数派を占める結果となったのです。

基礎データ

第13代総選挙は新・国会議員選挙法に基づいて行われました。この改正選挙法により、選挙制度は中選挙区から小選挙区中心の制度に変更され、地域区の議席比率も増加しました。これにより、地域区の結果が各党の総選挙結果に大きく影響を及ぼすこととなりました。選挙の候補者数は地域区で1,040名、選挙人数は26,198,205名であり、投票率は75.8%でした。

選挙結果と政局の変化

選挙結果から、与党の民正党は第1党の座を維持したものの、過半数に大きく及ばず、韓国憲政史上初めて与党が野党の総議席数を下回るという「与小野大」の状況が生まれました。平民党は得票率で3番目となるも、効率的に当選者を出し、第2党に浮上しました。民主党は得票率では民正党に次ぐ結果となったものの、議席数では第3党となり、政局における立場が低下しました。

地域主義とその影響

選挙結果は地域主義の影響を強く受けており、例えば平民党は全羅道で圧倒的に強さを見せ、一方で慶尚道地域では対立が鮮明になったのです。このように地域ごとの支持が、各党の候補者当選に直結する形で現れました。

選挙後の展開

総選挙の結果によって与党が過半数を確保できなかったことで、政局は緊迫し、野党各党は国政調査権を行使し、韓国憲政史上初の国政調査が行われました。しかし、与党の非協力的な姿勢や証人の不誠実な態度により、国民の失望感が高まりました。この状況を打破するため、与党勢力は1990年1月に野党との三党合同を決議し、新たに民主自由党を結成しました。

新党の発足は、議会における単独政権の実現を目指した動きであり、これにより政局に大きな変化がもたらされました。しかし、この過程で平民党からの反発も強く、さまざまな意見が交錯する政治的緊張状態が続いていました。結果的に、与党の地位は大幅に強化され、選挙後の政治的な力関係が大きく変わることとなりました。

このように、第13代国会議員総選挙は単なる選挙を超え、韓国の政治史において重要な転機をもたらした出来事として今なお語り継がれています。

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