第136回国会

第136回国会について

概要

第136回国会は、1996年の1月22日から6月19日までの間に開催された通常国会です。この国会は、特に住宅金融専門会社、通称「住専」と呼ばれる機関の不良債権処理についての審議が行われたため、「住専国会」として知られています。これは、バブル崩壊の影響によって生じた不良債権問題が大きな焦点となったためです。

背景

1990年代に入り、日本経済はバブル崩壊の影響を受け、多くの金融機関、特に住専は多額の不良債権を抱える状況に陥りました。住専は、多くの農林系金融機関から融資を受けていたため、これらの機関でも貸し倒れが発生し、金融システム全体に連鎖的な影響をもたらす恐れがありました。これを受けて、政府は6850億円の公的資金を投入し、住専の不良債権の処理を進める政策が浮上しました。

1995年には、兵庫県南部地震、いわゆる阪神・淡路大震災が発生しました。この震災後の国会では、「地震の被災者への補償が個人資産の補填となることは日本国憲法に違反する」との大蔵省の答弁がありました。その一方で、経営破綻した住専の不良債権処理に税金を使用することになるとの指摘から、野党は激しく反発しました。特に新進党は、ピケ戦術を展開し、国会審議の進行に影響を及ぼしました。

国会での展開

国会審議の進展が停滞する中、住専問題は参議院岐阜県選挙区の補欠選挙でも大きな争点となりました。この選挙で、与党の候補者である大野つや子が勝利したことを受け、ピケ戦術は解除されました。その結果、住専関連の予算は凍結され、与野党の合意が形成されました。

その後、特定住宅金融専門会社の債権債務を効果的に処理するための特別措置法が可決・成立し、これによって住専問題の解決に向けた具体的な方策が示されることになりました。

議席数の状況

第136回国会における参議院の議席数は、以下のように構成されていました（1996年6月19日現在）：

• - 自由民主党: 110
• - 平成会: 68
• - 社会民主党・護憲連合: 36
• - 日本共産党: 14
• - 新緑風会: 5
• - 二院クラブ: 4
• - 新党さきがけ: 4
• - 参議院フォーラム: 3
• - 新社会党・平和連合: 3
• - 自由連合: 2
• - 無所属: 3
• - 欠員: 0

関連項目

第136回国会は、住宅金融専門会社や不良債権問題の解決を目指した特定住宅金融専門会社の債権債務の処理に関する特別措置法の成立などに深く関わっています。また、後の第143回国会やリーマン・ショックに至るまで、金融問題が日本経済の中で果たす役割の重要性を再認識させるものでした。これらの出来事は、将来の経済政策に対する教訓とされています。

参考文献

• - 村松岐夫著『「不良債権処理先送り」の政治学的分析：本人混迷と代理人の裁量』（経済産業研究所、2004年3月）

詳しい情報については、公式の衆議院や参議院のサイトを参照することをお勧めします。

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