第15軍団 (北軍)

南北戦争における北軍第15軍団

北軍第15軍団（XV Army Corps）は、南北戦争期間中において、主にユリシーズ・グラントおよびウィリアム・シャーマンの指揮の下で活動していた軍団です。この軍団は、1862年にグラントによって組織されたテネシー軍に所属し、数々の歴史的な戦闘に参加しました。

1. 歴史的背景

1862年12月18日、グラント率いるテネシー軍は、戦力をより効果的に散布するために4つの軍団に分割されました。その際に誕生したのが第15軍団です。これには、ジョン・A・マクラーナンドの第13軍団、スティーブン・ハールバットの第16軍団、およびジェイムズ・マクファーソンの第17軍団が併せて編成されました。

第15軍団は、1863年5月18日から7月4日まで続いたビックスバーグの包囲戦において、引き続きシャーマンが軍団長を務めました。この戦闘は南北戦争の重要な局面であり、第15軍団はその戦果によって知られています。シャーマンがミシシッピ方面軍の司令官に昇格した後は、ジョン・A・ローガン少将が1864年5月から9月にかけてのアトランタ方面作戦で軍団長に就任しました。

その後、海への進軍（1864年11月15日から12月22日）ではピーター・オスターハウス准将が軍団を指揮しましたが、カロライナ方面作戦では再びローガンが戻りました。最終的に、ローガンがテネシー軍の司令官に昇進したことにより、ウィリアム・ヘイズンが最後の軍団長となりました。

2. 記章とモットー

第15軍団の記章は、特徴的なデザインを持ち、中央には「40発」と記された弾薬箱が描かれています。この記章は、第15軍団と同時期に活動していた第12軍団との間に生まれたライバル意識を象徴しています。特に、西部戦線と東部戦線の兵士たちが交流する際に見せた競争心が背景にあります。

伝説によると、あるアイルランド系の兵士が第15軍団の記章について尋ねられた際、彼は「星と月だって？ 確かに、チャンセラーズヴィルからの帰路にはそれが必要だな」と半ば冗談で答えました。しかし、その直後、彼は弾薬箱を指差して「これが第15軍団の記章だ、40発入りの弾薬箱さ！」と誇らしげに述べました。このエピソードは、後にローガンにまで伝わり、彼は兵士たちにこの記章の重要性を強調しました。

3. まとめ

南北戦争の歴史において、北軍第15軍団はその指導力と組織力により、数々の戦闘で卓越した成果を収めました。歴史的な戦いの中で築かれた彼らの功績と、象徴的な記章は、今でも多くの人々に記憶されています。

もう一度検索