第2次森内閣

第2次森内閣の概要

第2次森内閣は、2000年7月4日に森喜朗が第86代内閣総理大臣に任命され、同年12月5日まで運営されました。この内閣は、前任の第1次森内閣の流れを汲んではいるものの、実質的には森首相が独自に権限を行使した初めての内閣とされます。そのため、この内閣が森内閣の「真の」初代と位置づけられることもあります。

組閣の経緯

第2次内閣は「神の国解散」に続く総選挙後に発足しました。森首相は、宮澤喜一財務大臣、河野洋平外務大臣、堺屋太一経済企画庁長官などの主要閣僚を続投させました。一方、内閣官房長官は森首相の側近である中川秀直に交代しました。

また、前回の小渕内閣での改造や党役員人事で小渕に拒否された加藤派の小里貞利が総務会長に就任し、山崎派の保岡興治も入閣しました。これにより、加藤派や山崎派への一定の配慮が示されました。さらに、民間からの川口順子の起用が特に話題となり、平沼赳夫や津島雄二といった実力者が内閣に迎え入れられました。

ただし、この内閣は中央省庁再編までの暫定的な布陣であることから、「滞貨一掃内閣」と呼ばれることもありました。

問題発生と内閣の変遷

内閣の運営にあたっては、さまざまな問題も浮上しました。金融再生委員会の委員長であった久世公堯は、選挙資金に関する疑惑が報じられ、わずか26日で更迭される事態が発生しました。その後、彼の後任として相澤英之が就任しました。

また、10月には中川官房長官に関する「女性問題」が報じられ、中川は辞任に追い込まれることとなりました。後任には小泉純一郎が挙がりましたが、小泉はその役割を辞退し、最終的に森派の福田康夫が官房長官に就任しました。福田康夫は後に第2次小泉内閣において年金未納問題の責任を取る形で辞任するまで、その地位に留まりました。

内閣の構成

この内閣のメンバーは、自由民主党を中心に構成されており、各派閥の出身者がバランスよく配置されていました。例えば、加藤派、旧小渕派、河野グループ、山崎派など、さまざまな派閥からの大臣が任命されており、協力関係を強化する狙いがありました。国務大臣に加え、内閣官房副長官、内閣法制局長官、内閣総理大臣補佐官、政務次官などが組閣同日に発足し、組織としての整備も行われました。

政務次官の構成

新たに発足した政務次官たちは、それぞれの省庁において権限を強化するために任命されました。法務、外務、大蔵、文部、厚生など多岐にわたる分野において、各省庁をサポートする役割を果たしました。

終焉

第2次森内閣は、政策に対する期待や問題を抱えながらも、期間中に数々の出来事を経て終了しました。この内閣は、森喜朗の政治的立場や人事の手腕に影響を与える重要な役割を果たしました。今後の政治の動向においても、大きな影響を残すこととなるでしょう。

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