第2次RCC

第2次RCCの概略

第2次RCC（第二次ロッククライミングクラブ）は、日本において初めてのロッククライミング同人で、1958年1月31日に創設されました。この団体は、第二次世界大戦前に活動していたロック・クライミング・クラブの理念を引き継ぎ、その発展を目指しました。一般的な登山団体とは異なり、現役の登山家たちで構成されたこの集団は、アルピニズムの公共性を重視し、独自の研究と情報交換の場を提供することを目的としています。

沿革と活動内容

第2次RCCの設立当初からの理念には、登山技術の革新や新しい用具、登山用語の普及が含まれ、メンバーはそれぞれ所属する山岳会を超えて、様々な知識を共有し合うことを目指しました。登攀行為そのものは研究の結果として位置づけられており、単なる登頂を目的とするものではありませんでした。

主要な業績

本部は東京に置かれ、創設時の重要な人物として奥山章が挙げられます。初代理事には岡部一彦が就任し、RCCの創立者である藤木九三が最高顧問を務めました。国内では『日本の岩場』という岩場のルート図集を発行し、各ルートのグレーディング（当時はルートランキングと呼ばれていました）を公表しました。メンバーによる北岳バットレス中央稜の冬季初登攀や、新たなルートの開拓も行われました。

海外の登攀活動にも力を入れており、アイガー、マッターホルン、グランド・ジョラスなどのアルプス三大北壁への登攀に成功することで、その名声を確立しました。1973年には、未登のエベレスト南壁（現・南西壁）への大規模な遠征隊を派遣し、そこでも重要な成果を上げています。

エベレスト登攀の挑戦

当時、エベレスト南壁ルートを目指した遠征隊は、隊長に水野祥太郎、総指揮に橋本龍太郎を迎え、48名もの大規模なメンバーが参加しました。南西壁ルートへの挑戦は、天候の急変によって多くの困難に直面しましたが、10月26日には東南稜ルートを利用して石黒久と加藤保男がポスト・モンスーン期の初登頂を達成しました。これにより、RCCの存在意義はさらなる高まりを見せることとなりました。

参考文献と関連書籍

このように、RCCの活動と理念は様々な文献に記されています。特に、発行された書籍は、登攀に関する技術や理念の進化を深く知るための貴重な資料となっています。『現代アルピニズム講座』シリーズや、『日本の岩場』などの出版物は、その研究成果を世に広める役割を果たしました。

第2次RCCの歴史と活動は、今なお多くの登山家に影響を与え続けており、日本の登山文化における重要な一ページとして記憶されるでしょう。

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