第2軍団 (北軍)

南北戦争における北軍第2軍団の歴史

アメリカ南北戦争中、北軍にはいくつかの軍団が存在しましたが、特に注目すべきは第2軍団です。この軍団は1862年から1865年まで活動し、その名の通り、戦闘の中で特異な存在感を放っていました。その活動期間の長さと組織の規模、戦闘への参加による死傷者数の多さにおいて第2軍団は目立ち、所属する部隊の中には戦争の中で特に惨劇があった連隊も含まれています。

軍団の編成と初期の戦闘

第2軍団は1862年3月21日、エドウィン・サムナー准将の指揮の下で正式に編成されました。隷下にはイスラエル・リチャードソン、ジョン・セジウィック、ルイ・ブレンカーの各師団がいました。軍団の出発後すぐにブレンカー師団は他の部隊に転属され、残されたリチャードソンとセジウィックの部隊はメリーランド方面作戦に加わりました。

セブンパインズの戦いでは、サムナーの指導の下、軍団は迅速かつ計画的に動き、ポトマック軍の崩壊を防ぎました。戦闘では多くの兵士が命を落とし、犠牲者は戦死201人、戦傷899人、行方不明90人に上りました。この戦いを皮切りに、第2軍団はアンティータムの戦いなど数々の激戦に参加し、その経歴を刻んでいくことになります。

歴史的瞬間と戦いの連続

第2軍団は1862年9月のアンティータムの戦いで、他の部隊に比べて倍以上の戦死者を出しました。この戦闘では、約15,000名の兵士が参加し、戦死した者は883人、負傷者は3,859人、さらに396人が行方不明となるという大惨事が発生しました。特にリチャードソンのアイリッシュ旅団は「血まみれの道」を突破しつつも、大きな損害を出しました。

さらに1862年12月のフレデリックスバーグの戦いでは、歴史上最大の損害を被りました。サムナーの昇進と共に、コウチが軍団長となり、ここでもまた大きな死傷者数が記録されました。戦闘が進むにつれ、第2軍団は常に先頭に立たざるを得ない状況に置かれ、その度に厳しい状況が続きました。

軍団の改編と最終戦

1864年には第2軍団は再編成され、編成の強化が図られました。新たに5個師団が加わり、軍団の規模は大きくなりましたが、それに伴って戦いの中での負担も増大しました。特に荒野の戦いでは、699人が戦死し、損害は5,092人にも上ります。これらの戦いの最中、第2軍団は誰もがその名を知る激闘を経験し、軍団の歴史にさらなる重みを持たせることとなります。

新たな指揮官アンドリュー・A・ハンフリーズの下で迎えた1865年のカンバーランド教会の戦いでは、リー軍が降伏する2日前に戦闘が行われ、最後の激闘として記憶されています。第2軍団の強さと悲劇的な運命は、多くの戦士たちの献身の上に成り立ち、部隊の歴史を彩るものとなりました。

結論

北軍第2軍団は長きにわたり数多の戦闘を経験し、そのいずれもが戦争の歴史に刻まれています。多くの死傷者を出しながらも、彼らの勇気と献身は後世に語り継がれることとなるでしょう。南北戦争という混沌とした時代において、彼らの物語は決して消えることなく、記憶されることでしょう。

もう一度検索