第2降下猟兵師団

第2降下猟兵師団について

第2降下猟兵師団（だいにこうかりょうへいしだん）は、第二次世界大戦中に存在したドイツ空軍のエリート部隊です。師団は1943年に設立され、主に降下猟兵として知られる部隊を組織しました。この部隊は、激戦において高い戦闘能力を発揮し、多くの戦いに参加しました。

歴史的背景

1943年1月、ドイツ国防軍最高司令部はエリート降下猟兵からなる2番目の師団の設立を決定しました。3月には編成作業が始まり、「第1降下猟兵師団」から分離された兵士たちや、これまでの戦闘で損耗した部隊からの残存兵力が集められました。5月初旬にフランスのアヴィニョンへ向けて出発した際には、まだ編成は完了していませんでしたが、すでに戦力を有する状態にはありました。この新師団は第1降下猟兵師団と共に「第XI航空軍団」の一部を構成し、イタリア戦線における重要な予備兵力と位置づけられました。

イタリアでの任務

1943年9月、イタリア政府が崩壊し始めた際、第2降下猟兵師団はイタリアへ送られ、テヴェレ川沿いの防衛任務に従事しました。特に9月9日にはローマに移動し、降伏したイタリア陸軍の武装解除作戦に参加。数日以内に首都を制圧し、反抗的な動きを早期に抑制しました。同年12月にはドデカネス諸島のレロス島の再占領に成功し、より強固な戦闘力を示しました。

東部戦線への配備

10月には師団が東部戦線に配備され、11月27日にはキエフ近郊で赤軍の進攻に対する防御戦に参加しました。戦闘は激しく、赤軍の攻勢に対して連続的な抵抗を行い、師団は数多くの犠牲を出しながら戦い続けました。12月にはキロヴォグラードに移動し、赤軍の突破口を防ぐための防衛任務に従事しましたが、戦闘は疲弊をもたらしました。1944年1月、師団は引き続き東部戦線で戦い続け、3月には後退を余儀なくされ、ブーク川付近まで撤退しました。

再編と後の戦闘

5月にはドニエストル川における赤軍の橋頭堡への反撃を行いましたが、次第に激しい損耗に見舞われ、師団はドイツ本国へ戻ることになります。1944年6月6日、連合国軍のノルマンディー上陸作戦時には、第6降下猟兵連隊がコタンタン半島に駐屯し、続くサン＝ロー戦闘に深く関与しました。7月には連合国軍の攻撃によりファレーズ・ポケットに追い込まれ、師団は壊滅状態となり、9月20日には壊滅した部隊の大半が降伏しました。

その後、1944年9月に新たな第2降下猟兵師団がオランダのアメルスフォールトで再編成されました。翌年1月には戦闘に投入され、4月にはルール・ポケットで終戦を迎えました。これにより、第2降下猟兵師団は多くの戦闘を通じてその名を刻むこととなりました。

構成

第2降下猟兵師団は、設立当初より幾度かの改編を経て、以下のような部隊から構成されました。

• - 第2降下猟兵連隊
• - 第6降下猟兵連隊
• - 第7降下猟兵連隊
• - 第2降下猟兵砲兵連隊
• - 第2降下猟兵対戦車大隊
• - 第2降下猟兵工兵大隊
• - 第2降下猟兵通信大隊
• - 第2降下猟兵衛生大隊

このように、師団は多様な部隊編成のもと、様々な状況に対応し続けました。

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