第21回有馬記念

第21回有馬記念の概要

1976年12月19日、中山競馬場で開催された第21回有馬記念は、競馬ファンにとって特別な意味を持つレースとなりました。この年のレースでは、トウショウボーイが見事に優勝し、後にTTGとして知られる名馬の一頭へと成長を遂げました。

競走馬の状況

この年の古馬陣営には、前年の有馬記念覇者であるイシノアラシ、菊花賞を勝ったコクサイプリンス、皐月賞と菊花賞で2着に入ったロングホークが大きな注目を浴びていました。また、1歳上の秋の天皇賞馬であるフジノパーシアも加わり、これらの馬たちが激しく争ったシーズンでした。春の天皇賞では、フジノパーシアが出走せず、ロングホーク、イシノアラシ、コクサイプリンスの3強が人気を集める中、エリモジョージが驚きの勝利を収めました。続く宝塚記念では、フジノパーシアが復活し、ロングホークとのマッチレースで勝利しました。

4歳世代の注目馬

4歳クラスの中でも無敗の関西馬テンポイントと、関東からの無敗のトウショウボーイの対決が話題となりました。第36回皐月賞では、トウショウボーイが見事に勝利し、テンポイントは2着となりましたが、その後の日本ダービーではクライムカイザーが首位を獲得し、トウショウボーイとテンポイントはそれぞれ2着と7着に終わりました。

その後、トウショウボーイは菊花賞に向けて着実に進化し、神戸新聞杯ではクライムカイザーと激しい戦いを繰り広げました。

第21回有馬記念の出走馬

有馬記念の出走馬には、4歳世代のトウショウボーイ、テンポイント、春の二冠牝馬テイタニヤ、スピリットスワプスが揃い、ファン投票で選ばれたクライムカイザー、エリモジョージらが名を連ねました。エリモジョージが前年の天皇賞馬として強力な存在であった一方、ファン投票を回避したイシノアラシやロングホークは特筆すべき存在でした。フジノパーシアもこのレースを最後に引退することが決まっていました。

レース展開と結果

レースが始まると、コクサイプリンス、スピリットスワプス、エリモジョージ、テンポイントの4頭が前に出て、先行争いが展開されました。レースは進み、3コーナーではエリモジョージが先頭に立ち、トウショウボーイが後ろから迫り、続いてテンポイントが加わりました。最後の直線では、トウショウボーイがエリモジョージをかわし、独走に入ります。ゴール前でテンポイントが追い上げますが、トウショウボーイが1着でゴールインしました。

特徴とエピソード

このレースは、トウショウボーイが記録的なタイムで優勝し、年度代表馬と最優秀4歳牡馬に選出されることとなりました。また、騎手の武邦彦はトウショウボーイの性能を高く評価し、彼の走りを称賛しています。この競走は、競馬界において記憶に残る出来事となりました。

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