第32回カンヌ国際映画祭

第32回カンヌ国際映画祭

1979年5月10日から24日まで、フランスのカンヌで開催された第32回カンヌ国際映画祭は、映画界での重要なイベントとして知られています。この映画祭では、多くの作品が競われ、様々な賞が贈られました。

受賞結果

パルム・ドール

最も権威ある賞であるパルム・ドールには、フランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録』とフォルカー・シュレンドルフの『ブリキの太鼓』が選ばれました。両作品ともに、その斬新な表現やメッセージが評価されました。

審査員特別グランプリ

アンドレイ・コンチャロフスキー監督の『シベリアーダ』が審査員特別グランプリを受賞し、その独特な視点から描かれた物語が観客に深い印象を与えました。

監督賞

テレンス・マリック監督は『天国の日々』で監督賞を受賞しました。この作品は、彼の詩的な映像美と物語の深さが評価された結果です。

男優賞

ジャック・レモンは『チャイナ・シンドローム』で男優賞を獲得し、彼の演技が作品の中での重要な要素とされました。

女優賞

サリー・フィールドは『ノーマ・レイ』で女優賞を受賞し、彼女の力強い演技が多くの人々の心に響きました。

カメラ・ドール

『ノーザン・ライツ』のジョン・ハンソンとロブ・ニルソンはカメラ・ドールを受賞し、そのビジュアルの美しさとユニークな撮影技術が評価されました。

新人作品賞

ジャック・ドワイヨン監督の『あばずれ女』が新人作品賞を受賞し、新たな才能の誕生が祝われました。

特別表彰

ミクロシュ・ヤンチョーはその業績に対して特別表彰を受け、その影響力が広く認められました。

審査員

コンペティション部門

審査委員長はフランスの作家フランソワーズ・サガンが務め、その他にも多国籍から選ばれた審査員たちが各作品を評価しました。審査員には、ギリシャの監督ジュールズ・ダッシンや、イギリスの女優スザンナ・ヨークなどが名を連ねています。

上映作品

コンペティション部門

この映画祭では、数多くの作品がコンペティション部門で上映されました。特に注目された作品には、『エボリ』（フランチェスコ・ロージ）、『オーケストラ・リハーサル』（フェデリコ・フェリーニ）、『ヘアー』（ミロシュ・フォアマン）、『マンハッタン』（ウディ・アレン）、『夢追い』（クロード・ルルーシュ）など、多彩なジャンルが含まれています。

さらに、特別招待作品として、『Wise Blood』（ジョン・ヒューストン）や『ルーブル美術館』（宇留田俊夫）など、国際的な作品も上映され、多くの観客を魅了しました。

映画業界における重要なイベントであった第32回カンヌ国際映画祭は、その後の映画制作に大きな影響を与え、数々の名作を生む土壌となりました。

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