第38回カンヌ国際映画祭

第38回カンヌ国際映画祭の概要

1985年5月8日から20日にかけてフランスのカンヌで開催された第38回カンヌ国際映画祭は、国際的な映画作品の祭典として多くの注目を集めました。この映画祭は、世界中の映画製作者や俳優が集まり、最も優れた映画や演技に栄誉を授ける場として知られています。

受賞結果

この年のカンヌ映画祭では、さまざまなカテゴリの中で特に目を引く受賞作品が誕生しました。最も名誉ある「パルム・ドール」の受賞は、エミール・クストリッツァの『パパは、出張中!』が獲得しました。この作品は、特異な視点から描かれる物語が高く評価されました。

さらに、審査員特別グランプリにはアラン・パーカー監督の『バーディ』が選ばれ、審査員賞はイシュトヴァン・サボー氏の『連隊長レドル』が受賞しました。監督賞はアンドレ・テシネの『ランデヴー』が獲得し、男優賞はウィリアム・ハートの『蜘蛛女のキス』が受賞しました。女優賞はノルマ・アレアンドロ（『オフィシャル・ストーリー』）とシェール（『マスク』）が共同受賞しました。

また、芸術貢献賞にはポール・シュレイダーが『ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ』で選ばれ、カメラ・ドールにはフィナ・トレスの『追想のオリアナ』が受賞しました。このように、多様な作品が各部門で高く評価されました。

審査委員

審査員たちは映画祭にふさわしい著名な人物が揃いました。コンペティション部門の審査委員長はミロス・フォアマンが務め、他にもエドウィン・ズボネック（オーストリア）、マウロ・ボロニーニ（イタリア）、サラ・マイルズ（イギリス）、ネストール・アルメンドロス（スペイン）、モー・ロトマン（アメリカ）、フランシス・ヴェベール（フランス）、ジョルジェ・アマード（ブラジル）、ミシェル・ペレツ（フランス）、クロード・アンベール（フランス）など、国際的に著名な映画人が集まりました。

上映作品

この映画祭ではコンペティション部門だけでなく、特別招待作品も含まれ、幅広いジャンルの映画が紹介されました。特に注目されたコンペティション部門には『追想のオリアナ』や『東京画』、『ドキュメント黒澤明 A・K』、和の作品である『火まつり』などが上映されました。また、特別招待作品としてはジョン・ブアマン監督の『エメラルド・フォレスト』やウディ・アレンの『カイロの紫のバラ』などがラインアップされました。

まとめ

このように第38回カンヌ国際映画祭は、多くの名作映画と才能ある映画人が集結し、映画界の華やかさと多様性を示した年となりました。作品の中で交わされる深いメッセージや独自の映像美は、今なお多くの映画ファンに影響を与え続けています。映画祭の公式ウェブサイトを通じて、さらに多くの情報を得ることができます。

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