第4回衆議院議員総選挙

第4回衆議院議員総選挙

第4回衆議院議員総選挙は、1894年9月1日に日本で実施された衆議院議員の選挙です。この選挙は、複雑な政治状況を背景に行われ、政局の混乱が色濃く反映されました。

概要

先の第3回[[衆議院議員総選挙]]の結果、自由党や硬六派（立憲改進党、国民協会など）が過半数を占めることができなかったことから、政権運営は困難を極めました。第2次伊藤内閣は、自由党との連携を模索するものの、自由党内部では強硬論が台頭し、伊藤内閣に対する対応が分かれる事態となりました。

伊藤内閣は、辛い状況を打破するため、再び解散を行います。これは、国民の世論を意識した行動でしたが、議会内では硬六派及び自由党が互いに対立し、糾弾の決議が全く成立しない奇妙な状態が続きました。

政治の動向

1894年の夏、日英通商航海条約交渉が進展し、7月には調印されました。さらに、朝鮮半島問題を巡って清国に対して宣戦布告し、日清戦争が勃発します。これにより、選挙戦は政府支持の声が強まる結果となり、各党間の争点があいまいになる状況が広がりました。

特に、日清戦争の勃発は、硬六派にとって追い風となり、選挙戦において安定した立場を確保することとなりました。選挙の結果、無所属議員が増加し、自由党や改進党の議席数はわずかに減少しましたが、前回選挙と大きな変化は見られなかったのです。

選挙データ

この選挙では、全300議席が改選され、投票率は84.84%に達しました。制限投票制度により、直接国税15円以上納税する25歳以上の男性が有権者となる中、与党である自由党は107議席を獲得しました。一方で、硬六派の立憲改進党は49議席、立憲革新党は39議席、国民協会は32議席を確保しています。

この選挙の結果、伊藤内閣は当選者と連携し、戦争関連の法案を全会一致で成立させるなど、政府としての地位を強化することになりました。

結論

第4回衆議院議員総選挙は、日本の政局が大きく変わる過渡期に位置するものであり、当時の国際情勢や国内の政治的背景が密接に絡んでいました。結果として、戦争が選挙結果に影響を及ぼし、政府の安定をもたらす一方で、議会政治の課題も露呈した重要な選挙となったことを示しています。

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