第4航空群

第4航空群

第4航空群（だいよんこうくうぐん、Fleet Air Wing 4）は、海上自衛隊の航空集団隷下に属する航空部隊です。神奈川県綾瀬市に所在する厚木航空基地を拠点としています。

沿革

1962年9月1日に、下総航空基地にて「第4航空群」が新編され、航空集団の隷下に入りました。当初の編成は、司令部、第3航空隊（P2V-7×9機）、第4支援整備隊、下総航空基地隊でした。

その後、1963年には第51航空隊が第2航空群から編入され、第14航空隊（S2F-1）が徳島航空基地で新編、下総へ移動しました。1965年には、マリアナ沖での日本漁船遭難事故に対し、P2V-7を派遣し捜索救助活動を行いました。これは、固定翼部隊による初の海外派遣となりました。

1968年には、硫黄島航空基地分遣隊と南鳥島航空派遣隊が新編されました。1969年には、第51航空隊が航空集団直轄となり、1971年には厚木航空基地分遣隊が新編されました。

1973年、厚木航空基地分遣隊は廃止され、厚木航空基地隊が新編、第4航空群は厚木航空基地に移転しました。1974年には、第3航空隊にP-2Jが配備され始めました。1981年には、第14航空隊が廃止されました。1982年には、硫黄島救難飛行隊が新編、硫黄島航空基地分遣隊に編入されました。1983年には、第6航空隊がP-3C哨戒機により新編されました。これは、海上自衛隊初のP-3C部隊の編成でした。1984年には第3航空隊にもP-3Cが配備され、1985年には第3航空隊でのP-2Jの運用が終了しました。

1992年には硫黄島航空基地分遣隊が硫黄島航空基地隊に改編され、1998年には第4支援整備隊が第4整備補給隊に改編されました。

2008年には、部隊の再編が行われ、第3航空隊と第6航空隊が統合され新たな第3航空隊が新編、厚木救難飛行隊は廃止されました。硫黄島救難飛行隊は第21航空群隷下となり、第73航空隊硫黄島航空分遣隊に改編されました。2009年には、P-3C哨戒機がソマリア沖の海賊対処のためジブチに派遣されました。

2015年には、P-1哨戒機が第3航空隊に配備され、2017年には第3航空隊でのP-3C哨戒機の運用が終了しました。2018年には、航空部隊の改編が行われ、整備部門が再編されました。また、厚木航空基地隊の警備部門などが統合され、厚木航空警備隊が新編されました。同年12月には、能登半島沖のEEZ内で警戒監視中のP-1哨戒機が、韓国海軍駆逐艦から火器管制レーダーの照射を受けるという事案が発生しました。

部隊編成

第4航空群は、以下の部隊で構成されています。

第3航空隊（厚木航空基地）
隊本部
第31飛行隊・第32飛行隊：P-1哨戒機（コールサイン "SEA EAGLE"）
第4整備補給隊（厚木航空基地）
隊本部
第4航空機整備隊
第4電子整備隊
第4武器整備隊
第41機側整備隊
第42機側整備隊
第4補給隊
厚木航空基地隊（厚木航空基地）
隊本部
厚木管理隊
厚木航空警備隊
厚木運航隊
厚木経理隊
厚木厚生隊
厚木航空衛生隊
硫黄島航空基地隊（硫黄島航空基地）
隊本部
硫黄島管理隊
硫黄島運航隊
硫黄島補給隊
硫黄島航空衛生隊
南鳥島航空派遣隊（南鳥島航空基地）

主要幹部

群司令は海将補（二）が務めます。

関連項目

ソマリア沖海賊の対策部隊派遣

脚注

海上自衛隊の公式ウェブサイトを参照。

外部リンク

海上自衛隊厚木航空基地
海上自衛隊 第４航空群 (@jmsdf_4aw) - X（旧Twitter）
航空隊及び教育航空隊の編制に関する訓令
整備補給隊の編制に関する訓令
* 航空基地隊の編制に関する訓令

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