第4頸神経

第4頸神経（C4）の概要

第4頸神経、もしくはC4は、頸部に存在する脊髄神経の一部です。この神経は、頸椎の中でも特に第4頸椎（C4）の上部を起点としており、脊髄から伸びた神経線維が特定の部位に作用しています。ここでは、C4の機能や役割について詳しく解説します。

構造と機能

C4は、主に胸腹部の横隔膜に対する運動神経である横隔神経に神経線維を提供しています。横隔膜は呼吸にとって非常に重要な筋肉であり、上昇または下降することで肺に空気を取り入れたり、吐き出したりする役割を担っています。そのため、C4の機能が損なわれると、呼吸に深刻な影響が及ぶことがあります。

特に、C3からC5までの高位の脊髄損傷により、横隔神経の麻痺が生じると、肋間筋の麻痺も同時に引き起こされることがあり、これが呼吸停止を引き起こすことがあります。このような状況は、医療的に非常に危険であり、迅速な対応が必要です。

関与する筋肉

C4はまた、頭長筋、頸長筋、前斜角筋、中斜角筋、そして肩甲挙筋といった筋肉にも運動神経を供給しています。これらの筋肉は、首の運動や肩の可動域に重要な役割を果たしています。それぞれの筋肉は異なる機能を持っており、特に頭の位置を維持したり、肩を持ち上げたりする際に活躍します。

感覚機能

第4頸神経は、さらなる重要な役割として、鎖骨上の皮膚に対する感覚も担当しています。具体的には、鎖骨上神経にいくつかの感覚線維を供給し、胸部上部の皮膚感覚を司っています。この感覚機能は、身体の痛みや触覚、さらには温度の感知にも関連しています。

総括

このように、第4頸神経は、呼吸や筋肉の動き、皮膚感覚など、多方面にわたる機能を持ち、その健全な機能が人間の日常生活に不可欠であることが分かります。C4の損傷がある場合、呼吸や身体の動きに多大な影響が出るため、神経の健康を守ることが非常に重要です。神経の状態には注意を払い、必要に応じて医療機関での検査や治療が求められます。

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