第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞

第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞：2018年映画界を彩った作品と才能

2018年12月9日、ハリウッドの注目を集める映画賞の一つである第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞の受賞結果が発表されました。本年度は、世界的に高い評価を得た作品から、批評家たちの熱い視線を集めた隠れた名作まで、多様な映画がノミネートされ、白熱した争いを繰り広げました。本記事では、各部門の受賞作品と次点作品を詳細に紹介し、2018年の映画界を振り返ります。

作品賞

輝かしい栄冠を手にしたのは、アルフォンソ・キュアロン監督による『ROMA/ローマ|ROMA_ローマ』でした。メキシコシティを舞台にした、美しくも切ない物語が、批評家たちの心を掴みました。一方、次点には韓国映画『バーニング 劇場版』が選ばれ、その独特な世界観と高い完成度が高く評価されました。

監督賞

監督賞は、繊細な演出で知られるデブラ・グラニックが『足跡はかき消して』で受賞。同作は、厳しい環境下で生きる人々の姿を丁寧に描き、高い評価を得ました。惜しくも次点となったのは、『ROMA/ローマ|ROMA_ローマ』で圧倒的な映像美と叙情性を見せたアルフォンソ・キュアロンでした。

主演男優賞/主演女優賞

主演男優賞は、『魂のゆくえ』で魂揺さぶる演技を見せたイーサン・ホークが受賞。複雑な役柄を見事に演じきり、高い評価を得ました。次点は『足跡はかき消して』で存在感を放ったベン・フォスターでした。一方、主演女優賞は『女王陛下のお気に入り』で圧倒的な存在感を示したオリヴィア・コールマンが受賞。彼女のパフォーマンスは、多くの批評家を魅了しました。次点は『ヘレディタリー/継承』で驚異的な演技を披露したトニ・コレットでした。

助演男優賞/助演女優賞

助演男優賞は『バーニング 劇場版』で印象的な演技を見せたスティーヴン・ユァンが受賞。同作での彼の存在感は、作品全体の質を高める大きな要因となりました。次点は『パディントン2』でチャーミングな演技を見せたヒュー・グラントでした。助演女優賞は『ビール・ストリートの恋人たち』で繊細な演技を見せたレジーナ・キングが受賞。彼女の演技は、多くの観客の心に響きました。次点は『妻たちの落とし前』で存在感を放ったエリザベス・デビッキでした。

脚本賞/アニメ映画賞

脚本賞は『ある女流作家の罪と罰』のニコール・ホロフセナーとジェフ・ウィッティが受賞。巧みな構成と深いテーマ性が評価されました。次点は『女王陛下のお気に入り』のデボラ・デイヴィスとトニー・マクナマラでした。アニメ映画賞は革新的なアニメーションで話題を呼んだ『スパイダーマン:スパイダーバース』が受賞。次点は『インクレディブル・ファミリー』でした。

外国語映画賞/ドキュメンタリー映画賞

外国語映画賞は、韓国映画の『バーニング 劇場版』と日本映画の『万引き家族』が同時受賞するという快挙を達成しました。両作品ともに、高い芸術性と社会性を兼ね備えた傑作として高く評価されています。ドキュメンタリー映画賞は『消えた16mmフィルム』が受賞。次点は『行き止まりの世界に生まれて』でした。

編集賞/撮影賞/音楽賞/美術賞

編集賞は『行き止まりの世界に生まれて』のジョシュア・アルトマンとビン・リウが受賞しました。次点は『ROMA/ローマ|ROMA_ローマ』のアルフォンソ・キュアロンとアダム・ガフでした。撮影賞は『ROMA/ローマ|ROMA_ローマ』のアルフォンソ・キュアロンが受賞。圧倒的な映像美が評価されました。次点は『ビール・ストリートの恋人たち』のジェームズ・ラクストンでした。音楽賞は『ビール・ストリートの恋人たち』のニコラス・ブリテルが受賞。次点は『ファースト・マン』のジャスティン・ハーウィッツでした。美術賞は『ブラックパンサー』のハンナ・ビークラーが受賞。次点は『女王陛下のお気に入り』のフィオナ・クロンビーでした。

新人賞/功労賞/ダグラス・エドワード実験/自主映画賞

新人賞は『ザ・ライダー』のクロエ・ジャオが受賞。今後の活躍が期待される才能です。功労賞は、日本のアニメーション界の巨匠である宮崎駿が受賞。長年にわたる功績が称えられました。ダグラス・エドワード実験/自主映画賞は『Green Frog』が受賞しました。


第44回ロサンゼルス映画批評家協会賞は、2018年の映画界を代表する作品と才能を改めて浮き彫りにしました。受賞作品を鑑賞し、2018年の映画を振り返ってみてはいかがでしょうか。

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