第44軍 (日本軍)

第44軍と関東防衛軍の歴史

第44軍は、大日本帝国陸軍の部隊の一つで、1941年に関東防衛軍として編成されました。その後、満洲国における治安の維持や防衛任務を担うために編入されました。初めての配置は、新京（現在の中国吉林省長春市）であり、ここから関東軍に所属する形で活動を始めました。

沿革

1941年7月、関東防衛軍は組織され、満洲帝国の中核地域に配備されました。この部隊は第1、第2、第3、第5、第9独立守備隊などの隷下部隊を含み、ソ連との対立に備えた作戦体制を構築しました。その後、戦局が厳しくなる中で、幾度となくこの部隊の編成や役割が見直されました。

1945年に近づくにつれ、戦局はさらに悪化し、多くの部隊が南方へ移動しました。その結果、関東軍全体の戦力が著しく低下し、特にソ連との関係は緊張を増していきました。このような状況を受け、1945年5月30日に関東防衛軍は第44軍へと改編されました。新編成された第44軍は第3方面軍に属し、南満州で活動することとなりました。

戦闘と最期

しかし、その後、8月9日にソ連が対日戦に参戦したことによって、状況はさらに厳しくなりました。第44軍は、満洲の都市奉天（現在の遼寧省瀋陽市）でソ連赤軍と交戦しました。この最中、昭和天皇の玉音放送を聞くことになります。戦局の急変や新たな作戦計画のもと、部隊は困難な状況を迎えました。

軍の概要

第44軍の通称は「遠征」であり、1945年5月30日に編成され、最終的には奉天に位置しました。この軍は、関東防衛軍からの改編であり、司令官には本郷義夫中将が任命されています。

歴代の指揮官

• - 関東防衛軍司令官

- 山下奉文 中将 (1941年7月17日 - )
- 草場辰巳 中将 (1941年11月6日 - 1942年12月21日)
- 木下敏 中将 (1942年12月22日 - )
- 吉田悳 中将 (1943年12月7日 - )
- 本郷義夫 中将 (1945年3月1日 - 1945年5月30日)

• - 第44軍司令官

- 本郷義夫 中将 (1945年5月30日 - )

歴代参謀長

• - 関東防衛軍参謀長

- 吉岡安直 少将 (1941年7月17日 – )
- 田坂専一 少将 (1942年7月1日 – )
- 田村浩 少将 (1944年5月16日 – )
- 小畑信良 少将 (1944年10月2日 – 1945年5月30日)

• - 第44軍参謀長

- 小畑信良 少将 (1945年5月30日 – )

組織と部隊配置

第44軍は、多くの戦闘部隊で構成されており、以下の師団が最終所属していました。

• - 第63師団
• - 第107師団
• - 第117師団

また、独立戦車第9旅団や戦車連隊など、陸上戦力も充実していました。軍の司令部には様々な役職があり、特に兵器部長や医療部門が整備されていました。

このように第44軍は、戦局の変化に対応しながら、関東防衛軍から改編された部隊として満州での治安維持や戦闘任務を遂行しました。

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