第46回NHK紅白歌合戦

第46回NHK紅白歌合戦の概要

1995年12月31日、通算46回目となるNHK紅白歌合戦がNHKホールで開催されました。この年は20:00から21:25、そして21:30から23:45までの2部構成で生放送されました。

新たなロゴと司会者

NHKはこの年、ロゴマークを変更し、紅白でも新しいロゴを採用しました。また、NHKワールドプレミアムも初めて中継を行うことになり、後の放送でも継続的に中継される流れが始まりました。両組の司会は、前年に引き続き上沼恵美子と古舘伊知郎が担当し、総合司会には宮本隆治と草野満代が選ばれました。この男女混合の司会体制は紅白史上初めての試みでした。

特に上沼恵美子は、阪神・淡路大震災の被災地出身で、震災直後の彼女の心情が色濃く反映される司会となりました。当初、彼女は紅白の司会を辞退する意向を示していましたが、被災者を元気づけるための交渉により、最後には再び司会を引き受けることとなりました。

主要な歌手と特別企画

紅白において特に注目を集めたのは、阪神・淡路大震災の被災者へのメッセージとしての特別企画です。この企画のために選ばれた歌手は、由紀さおり・安田祥子や南こうせつなど4組で、審査対象外となりました。特に南こうせつが歌った「上を向いて歩こう」は、震災を乗り越える希望を象徴する曲として大きな感動を呼び起こしました。

前川清も「そして、神戸」を歌い、その際には神戸市の美しい夜景を生中継して、多くのファンの要望に応える形となりました。酒井法子は、曲紹介の際に手話を交えてパフォーマンスを行い、これも話題となりました。

番組の進行と特別な演出

今回の紅白では、古舘司会より少ない出番での進行が試みられました。オープニングでは、江守徹によるナレーションから始まり、その後両組司会が紹介されました。古舘は、昨年の白組の敗北について言及し、今年の勝利を宣誓しました。このように、紅白における進行も新しい試みが多く見受けられました。

また、H Jungle with tのパフォーマンス中、浜田雅功の相方である松本人志が飛び入り参加するというハプニングも発生。これが視聴者にとって印象深い瞬間となりました。さらに、ゲスト審査員には、古田敦也や田村亮子等が揃い、非常に多彩な顔ぶれとなりました。

最終結果とエンディング

結果的に、白組が13対4で勝利しました。古舘は優勝旗を掲げて盛大に感想を述べ、一方で上沼は紅組が負けたことについての謝罪を表明しました。エンディングも特別な演出が施され、紙吹雪と共に風船が降り注ぐ華やかなフィナーレを飾りました。

視聴率とその後

この年の紅白は、瞬間最高視聴率60.3%を記録し、多くの視聴者に支持されました。今回の紅白は多くのサプライズや感動を生み出し、特に震災後の希望を感じさせる内容として多くの人々の心に刻まれることとなりました。

次回、1996年の紅白歌合戦では、新たな顔ぶれと共に、今年の出来事の影響を色濃く反映した司会陣と演出が期待されます。

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