第48期棋聖戦 (囲碁)

第48期棋聖戦

第48期棋聖戦は、読売新聞社が主催し、新たにサントリーホールディングスが特別協賛として加わった2024年度の棋聖戦です。棋聖戦は、囲碁界における最も権威ある七大棋戦の一つとして知られています。

対局方式

棋戦には、日本棋院および関西棋院に所属する棋士が参加します。

対局は、まず東西に分かれて行われるFT（ファーストトーナメント）から始まり、勝ち残った16名がCリーグへ昇格します。Cリーグはスイス式トーナメントで行われ、5連勝すると優勝、3敗するとFTへ降格となります。SリーグとBリーグは1回戦総当たりで行われ、各リーグの優勝者が挑戦者決定戦に進出します。ただし、Bリーグは1組と2組の1位同士によるプレーオフが行われ、その勝者が挑戦者決定戦への切符を手にします。

挑戦者決定戦では、各リーグの優勝者とSリーグ2位の計5名がパラマストーナメントを戦い、前期棋聖への挑戦者を決定します。決定戦は変則三番勝負で行われ、Sリーグ1位には1勝のアドバンテージが与えられます。

コミは6目半。
持ち時間は、FT・Bリーグまでは3時間、Aリーグは4時間、Sリーグ・挑戦者決定トーナメントは5時間、挑戦手合七番勝負は各8時間の二日制となっています。

優勝賞金は4300万円です。

Sリーグ

今期のSリーグには、前期挑戦手合敗者の芝野虎丸、高尾紳路、許家元、文裕斌、そしてAリーグから昇格した山下敬吾、河野臨の6名が参加しました。対局は4月27日の文裕斌対山下敬吾戦で開幕し、9月7日に最終局が実施されました。なお、許家元は抽選時には十段位を保持していましたが、4月20日に十段位を失冠しています。

井山裕太が全勝で1位となり、挑戦者決定トーナメントに進出を決めました。抽選日は2023年3月17日でした。

挑戦者決定トーナメント進出は2名、降格も2名です。

当時のタイトル保持者は、芝野虎丸が十段、井山裕太が碁聖でした。

挑戦手合七番勝負

七番勝負の開催地は、10月4日の読売新聞紙面および5日の読売新聞オンラインで公表され、開幕戦の東京をはじめ、一力遼の故郷である仙台（河北新報社共催）、奈良、日光での開催が決定しました。対局室には、サントリー天然水と伊右衛門が用意されました。

一力遼と井山裕太の激突は、第78期本因坊決定戦以来となります。七番勝負は第6局終了時点で全て白番（後手）が勝利するという珍しい展開となり、第7局は封じ手まで126手という最長記録となりました。最終的には285手で黒番の一力遼が勝利し、棋聖位を3連覇。井山裕太は棋聖奪還を逃しました。

開催期間は2024年1月から3月（予定）でした。

当時、一力遼は天元・本因坊のタイトルを保持していました。

第1局と第7局では、手番の先後をニギリで決定。一方が4勝した時点で決着となります。

就位式・各リーグ戦優勝者表彰式

2024年4月16日、東京・関口のホテル椿山荘東京で就位式が行われました。式典では、小林覚日本棋院理事長から一力遼に「允許状」が、村岡彰敏読売新聞東京本社代表取締役社長より棋聖大賞並びに賞金4300万円の目録がそれぞれ授与されました。

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