第56独立自動車化歩兵旅団 (ウクライナ陸軍)

第56独立自動車化歩兵旅団の概要

第56独立自動車化歩兵旅団（56 ОМПБр）は、ウクライナ陸軍に所属する旅団で、南部作戦管区の指揮下に入っています。旅団司令部はドネツィク州のマリウポリに置かれています。この旅団は、2014年に始まったドンバス戦争の影響を受け、2015年に創設されました。

ドンバス戦争

2015年2月23日、第56独立自動車化歩兵旅団は、第28独立機械化旅団の第21独立自動車化歩兵大隊、第92独立機械化旅団の第23独立自動車化歩兵大隊、第93独立機械化旅団の第37独立自動車化歩兵大隊を基幹として、ドニプロペトロウシク州のドニプロで創設されました。同年7月には、ドンバス戦争に投入され、東部のドネツィク州に配備されました。

2016年11月、旅団はウクライナ海軍歩兵への編入を計画し、マリウポリに移駐しました。2018年8月22日には、ペトロ・ポロシェンコ大統領から名誉称号「マリウポリ」を授与され、その歴史に新たな一章が加わりました。

ロシアのウクライナ侵攻

東部・アウディーイウカ戦線

2022年1月、旅団はドンバス戦争でドネツク人民共和国と接する東部ドネツィク州ポクロウシク地区に配備されていました。2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始とともに開戦となり、第1軍団隷下の第1独立自動車化狙撃旅団の攻撃をアウディーイウカで撃退しました。しかし、同年9月には第21独立自動車化歩兵大隊が防御していたピスキーが陥落し、12月には第59独立自動車化歩兵旅団と交代して後方へ移動しました。

東部・マリウポリ戦線

2022年2月24日、旅団隷下の第37独立自動車化歩兵大隊と後方部隊は、南東部の要衝であるマリウポリの守備隊として、ウクライナ海軍の第36独立海軍歩兵旅団、ウクライナ国家親衛隊の第12特務旅団、アゾフ連隊と合同で配置されました。増援として第10独立山岳強襲旅団も加わり、4月上旬までマリウポリ港の一部を守備していました。しかし、ロシア連邦軍の攻勢により市街地が制圧され、ウクライナ軍はアゾフスタリ製鉄所と港湾地区に分断され、旅団は撤退を余儀なくされました。

4月14日、第36独立海軍歩兵旅団とアゾフ連隊が合流に成功した際、アゾフ連隊のデニス・プロコペンコ連隊長は、海兵隊を「英雄」と称賛する一方で、逃亡や自発的に投降した軍人を「英雄」と呼ばないよう国民に呼びかけました。

東部・南ドネツク戦線

2022年3月、旅団は東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区に再配置され、第53独立機械化旅団の救援を受けてヴォルノヴァーハを防御しましたが、同月中に陥落しました。同年7月まで、第37独立自動車化歩兵大隊がヴェリカ・ノヴォシルカを防御しました。

2023年2月、第21独立自動車化歩兵大隊は東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区に再配置され、ロシア軍の攻勢をヴフレダールで撃退しました。

東部・バフムート戦線

2023年3月、旅団は激戦地であるバフムート地区に再配置され、バフムート北部に展開しました。同年5月5日には、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与されました。

編制

旅団の編制は、創設時の各部隊を基幹としています。

ギャラリー

（画像は省略）

脚注

注釈

（注釈は省略）

出典

（出典は省略）

外部リンク

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