第60回オールスター競輪

第60回オールスター競輪概要

第60回オールスター競輪が2017年8月11日から15日まで、いわき平競輪場（400mバンク）で行われました。この大会は、競輪ファンにとって特別なイベントであり、多くの期待と注目を集めました。

競走成績と決勝戦

決勝戦は8月15日に行われ、誘導員には佐々木雄一（福島）が務めました。レースの進行中に様々なドラマが展開され、特に注目されたのは2角で深谷選手が先頭に立った際、番手の竹内選手が接触し落車してしまったことです。その後、深谷選手は先行を続け、新田選手が2角から追い上げて中部勢を飲み込む展開。最終的には渡邉選手がインコースをついて交わし、GI2勝目を挙げました。新田選手は2着で、地元福島勢による1・2位の決着となりました。当日の競走結果では、山崎選手が離れ、7着でゴール。しかし、竹内選手は落車から再乗入線したものの、過失走行のため失格となりました。

開催前の状況と選手の動向

いわき平でのオールスター競輪は、山崎芳仁選手が制覇した2010年（第53回）以来、7年ぶりの開催となりました。本大会にはファン投票で選ばれた村上義弘選手と三谷竜生選手がいずれも負傷で欠場し、代わりに原田研太朗選手や他の選手が出場しました。また、3選手（新田康仁、香川雄介、小倉竜二）が20回連続でオールスター競輪に出場し、初日の開会式で表彰されました。

新たな試みの導入

開催中、CS中継ではトラッキングシステムを使った新しい試みも行われ、レース周回の序盤に各ラインの先頭レーサーが視覚的に表示されるようになりました。初日の11日には、発表された本場の入場者数が7700人とされましたが、後に重複カウントが判明し、翌日には3870名に訂正されました。また、ガールズケイリンの単発レースが「アルテミス賞レース」「ガールズドリームレース」として実施され、新たな展開が見られました。

最終日当日と特別なイベント

最終日、雨の中で行われた1Rから10Rまでと対照的に、決勝戦は曇りの天候となりました。この日のゲストには八代亜紀が招かれ、特別ライブも行われました。彼女は選手入場前に国歌斉唱を務め、表彰式では競輪場イメージガールと共に登場しました。

レースの動きと結果

決勝に出場した選手の中でGI初優出だったのは坂口晃輔選手のみであり、現在の日本自転車競技連盟の強化指定選手の中で4人が勝ち上がってきました。注目すべき点は、GIの決勝で関東勢が不在だったことです。地上波では「坂上忍の勝たせてあげたいTV オールスター競輪 GI」として中継され、視聴者に大いに楽しませました。また、前回いわき平で開催された2010年と同様に、渡邉選手が地元GI優勝を果たしたことも特筆すべき出来事です。

売上高とハプニング

5日間の総売上は106億7867万6100円となり、もしレース不成立がなければ107億円に達していた可能性がありました。決勝戦単体の売上も14億4万7900円と大変な数字でした。

不成立のレースとその影響

最終日には第6Rが、周回通告員の周回板のめくり忘れによりレース不成立となるというハプニングが発生しました。この結果、出走選手は賞金を均等分配されることになり、レースの混乱を招く要因となりました。これを受けて審判体制の見直しが決定され、今後の開催に向けた改善が進められることとなりました。さらに、競輪では初めての電子周回告知板も導入される予定となっており、進化する競輪の姿が見えました。

本大会は、多くのドラマや新しい試みが盛り込まれ、競輪界にとって記憶に残るイベントになったことでしょう。

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