いわき平競輪場

いわき平競輪場の紹介

いわき平競輪場（いわきたいらけいりんじょう）は、福島県いわき市に位置する競輪場で、いわき市がその所有および主催を行っています。競技はJKA東日本地区本部の第8競技実施チームが実施しており、1951年2月5日に開設されました。同年の2月7日には第1回開催が行われ、「平競輪場」として知られていましたが、1991年4月から現在の名称に変更されました。

この競輪場は東北地方ながら、福島県の浜通りに最南端に位置していることから、冬季の降雪が少なく、年間を通じて競技会が開催されるのが特長です。かつては冬の開催時間が日没に合わせて早められていたこともありましたが、2005年に行われたリニューアル工事で走路の照明設備が充実し、現在では他の競輪場と同様に発走時間の設定が可能です。

いわき平競輪場ではこれまでに、1978年、2022年、2024年には日本選手権競輪が、また1980年、1983年、1986年、1994年、2010年、2017年、2018年、2021年にはオールスター競輪が開催されています。さらに、1997年や2006年には全日本選抜競輪、2003年には東王座戦、2013年や2020年にはサマーナイトフェスティバルなどのビッグレースが行われるなど、競輪界における重要な舞台としての役割を果たしています。

記念競輪として『いわき金杯争奪戦』が開催され、これはもともと12月や3月に行われていましたが、2014年以降は1月に開催されるようになりました。また、S級シリーズでは「3強」時代の選手、阿部道を称えた阿部道杯も行われています。

2005年にはバンクや施設の大規模なリニューアル工事が行われ、2006年にはプレオープンが実施されました。新設計のバンクは、内側からも見やすい構造になっていて、一般観覧席から選手が空中を疾走している様子を楽しむことができます。2009年には全ての施設が完成し、グランドオープンを迎えました。さらに、ナイター競走「エキサイティングナイター」も開始され、毎年多くの観客を集めています。また、2023年からはミッドナイト競輪も始まり、競輪ファンの期待に応える形で内容が充実しています。

この競輪場のマスコットキャラクター、「リュウ君」は発見されたフタバスズキリュウをモチーフにしています。利用されているトータリゼータシステムは日本トーターのものですが、オッズや払い戻し金の表示には以前のオムロンのシステムが一部引き継がれています。

特に記憶に残る出来事として、2008年12月14日のレインボーカップファイナルステージでは、出走選手が全員失格になる珍事が発生し、全ての車券が返還される事態がありました。これに関しては「競輪全員失格事件」として知られています。

東日本大震災が発生した2011年3月11日には、いわき平競輪場も影響を受けましたが、幸いにも大きな損傷がなかったため、避難所や救援物資の搬入拠点として利用されました。その結果、他の競輪場に比べて、早期に本場開催を再開することができました。

その後も、バンクの改修が行われ、選手たちが快適に競技できる環境が整えられています。また、訪問者には充実した観戦体験を提供しており、屋外でのビアガーデンや夏季のイベントなど、さまざまな楽しみ方が用意されています。

アクセスと施設概要

いわき平競輪場へのアクセスは、JRいわき駅から徒歩15分ほどで、周辺には無料送迎バスもありますが、現在運行が休止中です。かつては他の地点からの送迎バスもありましたが、それらは終了しています。

施設の設計は日本設計が手掛け、約8,500人を収容できるメインスタンドや選手宿舎、観客エリアが特徴的です。特に、バンクは400mの長さを持ち、屋外では日本唯一となる空中バンクの設置がなされています。

この競輪場では観客が選手の競走を間近に感じながら観戦できます。公式ホームページやSNSでは最新情報が発信されているため、興味がある方はぜひ訪れてみてください。

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