新田康仁

新田 康仁（にった やすひと）

新田康仁は1974年3月8日生まれの日本競輪選手で、静岡県磐田市の出身です。競輪選手会の静岡支部に所属し、日本競輪学校第74期生として競技の世界に入りました。彼の同期には小嶋敬二選手がいます。新田選手の主なホームバンクは静岡競輪場です。

経歴

新田選手は、中学校時代から陸上競技に従事し、静岡県立磐田農業高等学校に在学中もその基礎を積みました。その後、競輪学校へ入学し、在校時には競走成績で5位にランクインしました。デビュー戦は1994年8月14日、宇都宮競輪場で迎え、この日、初勝利とともに完全優勝を果たしました。

1998年頃からはGIおよびGIIのレースで常連選手として活躍を続け、2000年には高知競輪場のオールスター競輪で初のGI決勝進出を果たしました。その際の成績は9位でした。さらに、2002年のふるさとダービーでは、優勝した齋藤登志信選手を追い詰め、2位となる好成績を収めました。この他、2006年までにGIIレースで3回のふるさとダービー決勝進出、東日本王座決定戦決勝進出を達成し、またGIII（記念競輪）では8度の優勝を果たしました。

2007年は新田選手がGI、GIIのレースで優勝争いに絡む活躍を見せました。特に競輪祭では、4名の選手が落車する中で、落車した選手の影響を受け車体故障を起こしながらも3着でフィニッシュしました。また、同年2月には地元静岡での静岡記念で完全優勝を果たし、静岡県選手として25年ぶりの地元優勝者となりました。これ以降も、ふるさとダービーやオールスター競輪、共同通信社杯競輪などで決勝進出を果たし、年間を通じての好成績が評価され、初代S級S班に選出されました。2017年には第60回オールスター競輪において、連続20回出場の成果を讃えられました。

2008年には高松宮記念杯競輪で決勝に進出し、同県の渡邉晴智選手と共にワン・ツーを決めました。その後、同年7月には四日市競輪場で開催されたサマーナイトフェスティバルにて自身初のGII優勝を成し遂げました。私生活では、2014年1月にテレビ東京のアナウンサーである松丸友紀さんと結婚しました。

2022年には、短期間で失格を2回経験し、A級1班に降格するも、同年下期には再びS級1班に昇格。その年の6月23日、函館競輪場で通算500勝を達成し、続けて7月9日には静岡競輪場にて表彰式が行われました。

競走スタイル

新田選手の競走スタイルは、得意な捲りを駆使しており、特に混戦状況や自らのラインが薄いとされる場合において好成績を残すことが多いです。同期である小嶋選手との相性も良く、大物選手に対しても力を見せる事があります。静岡地区の選手は多くが追い込み型である中、新田選手は自力を中心としたスタイルで知られ、南関東地域からも高い信頼を寄せられています。

エピソード

新田選手は「ニシ」というニックネームを持っていますが、これは元プロ野球選手の仁志敏久さんに似ていることから名づけられたと言われています。競輪界において実績を重ねる彼の姿勢と競技への情熱は、多くのファンに支持され続けています。

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