第96回日本陸上競技選手権大会

第96回日本陸上競技選手権大会

この大会は、2012年6月8日から6月10日までの3日間、大阪市の長居陸上競技場で開催されました。日本陸上競技連盟が主催するこの選手権大会は、ロンドンオリンピックの代表選手選考を兼ねており、全国から661名の選手（男子359名、女子302名）が出場しました。第96回大会は、大阪での開催が2007年の第91回大会以来5年ぶりとなり、長居陸上競技場での開催は3回目。今回の大会では、トラック・フィールドの男女合わせて36種目が実施されました。

大会初日は雨に見舞われましたが、それでも多くの観客が訪れ、3日間の観客数は62,000人を記録しました。特に注目を浴びたのは、女子棒高跳びで我孫子智美が、日本やり投げで海老原有希がそれぞれ日本新記録を樹立したことです。

大会の進行と競技結果

初日

初日は、雨脚が強まる悪天候の中、競技が行われました。男子ハンマー投げでは室伏広治選手が連勝を18に伸ばす偉業を達成しました。また、男子棒高跳びは山本聖途と澤野大地の接戦となり、順位決定戦に突入し、山本選手が勝利しました。女子10000mでは、福士加代子と吉川美香が先頭を争い、吉川選手が五輪参加標準記録を超えて初優勝を果たしました。福士選手も参加しており、大会は高い緊張感に包まれていました。

2日目

大会の2日目、特に注目されたのは我孫子選手の女子棒高跳での日本新記録、そしてディーン元気選手の男子やり投げでの初優勝でした。村上幸史選手との対決は、多くの観客を魅了しました。また、男子10000mでは佐藤悠基選手が2年連続の優勝を果たしました。女子100mハードルでは、木村文子選手が連続優勝を達成し、男子400mハードル準決勝では、数名の選手が五輪参加標準記録を突破する快挙もありました。

最終日

大会の最終日には、女子ハンマー投げで綾真澄選手が優勝、女子やり投げでも海老原有希選手が新たな日本記録を出しました。男子200mでは高瀬慧選手が初優勝を果たし、女子200mでは福島千里選手が圧倒的な強さで勝利を収めました。大会を最後に、男子やり投げのディーン元気選手と女子やり投げの海老原選手が最優秀選手として表彰され、この歴史的な大会は幕を閉じました。

その他の情報

この大会は、主催者が大阪の特産品をPRする特設ブースを設置するなどして地域活性化にも寄与しました。また、NHKは大会の模様を生中継し、多くの視聴者にこの大会の感動を伝えました。オリンピックの舞台を見据えた選手たちの熱意と努力が、多くの観客にとって感動的な3日間となりました。特に、トップ選手たちが新たな記録を樹立する姿は、多くの人々に希望と勇気を与えました。

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