笹平ダム

笹平ダムについて

笹平ダムは、長野県長野市を流れる信濃川水系犀川に建設された、高さ19.3メートルの重力式コンクリートダムです。東京[[電力リニューアブルパワー]]が所有し、発電を目的としています。このダムは、同社の笹平発電所に水を供給し、最大1万4,700キロワットの電力を生み出しています。

歴史

犀川は北アルプスに源を発し、松本盆地を流れ、長野市で千曲川（信濃川の長野県内での呼称）に合流します。この犀川には、現在5つのダムが稼働しており、いずれも東京電力によって管理されています。戦後、東京電力が犀川の発電事業を引き継いだ当初は水内ダムのみが存在していましたが、その後、下流から順に4つのダムが建設されました。

笹平ダムは、1952年に東京電力が水利権を取得し、建設工事を開始しました。このダムの特徴は、東京電力の水力[[発電]]所としては初の試みとなる半地下式構造を採用した点です。また、水車にはスイスのエッシャーウイス社製のカプラン水車が用いられ、同社から派遣された技術者によって据え付け作業が順調に進められました。ほぼ同時期に、下流では小田切ダムの建設工事も進められていました。1954年には笹平発電所が運転を開始しています。

バス転落事故

1985年1月28日、笹平ダムのダム湖で、25名もの犠牲者を出す悲惨なバス転落事故が発生しました。日本福祉大学の学生らを乗せた三重交通のバスが、ダム湖沿いの国道19号を走行中、カーブを曲がりきれずにダム湖に転落しました。事故当時、ダムの修繕工事のため現地に宿泊していた前田建設工業の作業員が救助活動に協力しました。

周辺情報

長野市中心部から国道19号を犀川上流方面に進むと、小田切ダムを通過後、犬戻トンネルをくぐり、さらに数キロ進むと明治橋を渡り、笹平トンネルに至ります。笹平トンネル手前の「笹平トンネル東」交差点で左折し、長野県道31号線に入り、「笹平北」交差点を過ぎると、左側に発電所への脇道があります。広場のようなスペースがありますが、企業の敷地内であるため、駐車は控え、笹平トンネル東交差点付近の駐車場を利用するのが良いでしょう。

ダム下流の堤防には、約60本の桜が植えられており、桜の名所としても知られています。また、事故現場となった湖畔には、犠牲者を悼む慰霊碑が静かにたたずんでいます。

関連情報

参考文献
「千曲川電力所の歩み」編纂委員会編『千曲川電力所の歩み』東京電力株式会社千曲川電力所、2001年。
関連項目
ダム
日本のダム
重力式コンクリートダム
電力会社管理ダム - 日本の発電用ダム一覧
生坂ダム
平ダム
水内ダム
小田切ダム
犀川スキーバス転落事故
外部リンク
笹平ダム - 東京[[電力リニューアブルパワー]]
笹平ダム - ダム便覧
水力[[発電]]所データベース 笹平

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