筒井順昭

筒井 順昭について

概要

筒井 順昭（つつい じゅんしょう）は、戦国時代に大和国で大名として知られ、筒井順興の嫡男であり、後に筒井順慶の父としても知られています。彼は興福寺官符衆徒として活動し、筒井城を拠点にしたことから、地域の支配者としての地位を確立しました。

生涯

筒井順昭は大永3年（1523年）に筒井家の嫡男として生を受け、天文4年（1535年）に父の順興の死去を受けて家督を継ぎました。彼は天文7年（1538年）に得度し、名実ともに戦国大名としての道を歩み始めました。当時、大和国は木沢長政の影響下にありましたが、その地位を揺るがす大きな出来事が起こります。

天文11年（1542年）3月、太平寺の戦いにおいて長政が戦死。この戦の後、順昭は長政を討った河内守護、畠山稙長と連携し、同年9月には長政の勢力が残る飯盛山城へと出撃しました。天文12年（1543年）4月には、6000騎を率いて東山内の簀川氏を攻撃し、須川城を陥落させることに成功します。

続けて、順昭は古市氏に対しても攻撃を仕掛け、古市城を制圧しましたが、その城は後に焼失してしまいます。さらに、天文13年（1544年）7月には柳生城の攻略に成功し、彼の指揮する部隊は1万に達したとされています。

その後、天文15年（1546年）には細川晴元と細川氏綱との対立の中で、氏綱への支持を表明し、竜田へ出陣。9月には越智氏を攻め、翌月には貝吹山城を落城させました。これにより順昭は「一国悉以帰伏了」と称されるほどの勢力を誇り、大和盆地の大部分を統一しました。

しかし、天文18年（1549年）4月、彼は比叡山へ赴き、自身の嫡男である藤勝（後の順慶）へ家督を譲りました。このころ、順昭は病気を患っており、同年の6月20日に28歳で息を引き取りました。彼の死後、幼い順慶は一族によって支えられ成長していくこととなります。また、順昭の供養塔である五輪塔が奈良県生駒市の圓證寺に保存されています。

元の木阿弥

順昭は最期の時を迎える際、一族や重臣たちに息子・順慶への忠誠を誓わせるとともに、自らの身代わりとして奈良で盲目の法師である黙阿弥（木阿弥）を立てるよう遺言しました。黙阿弥は順昭の死後、しばらくの間その下屋敷に住んでおり、亡くなった後に公にされました。この逸話が「元の木阿弥」という言葉の由来となっています。

系譜

筒井順昭の家系は次のようになります。

• - 父：筒井順興（1484-1535）
• - 母：不明
• - 姉：小田切春次室
• - 弟：筒井順政（?-1564）
• - 妹：飯田頼直室、森好之室
• - 正室：大方殿
• - 息子：筒井順慶（1549-1584）
• - 側室：井上良弘室（順慶の姉）、慈明寺順国室、福住順弘室、他数名

結論

筒井順昭は、わずか28年の生涯を送りましたが、大和国において significant な影響を与え、その名は今も語り継がれています。彼の業績と家族の神話的なエピソードは、日本の歴史において重要な一幕を形成しています。

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