築館バイパス

築館バイパス

築館バイパスは、宮城県栗原市を東西に横断する国道4号のバイパスとして計画された、全長約7kmの道路です。このバイパスは、慢性的な交通渋滞の緩和と、交通安全性の向上を主な目的としています。

道路概要

起点: 宮城県栗原市築館赤坂
終点: 宮城県栗原市築館城生野
延長: 7.0 km
道路規格: 第3種第1級（一部第3種第2級）
道路幅員:
暫定: 13.0 m（一部12.5 m）
完成: 25.0 m（一部23.25 m）
車線数: 暫定2車線（完成4車線）
車線幅員: 3.5 m
設計速度: 80 km/h（一部60 km/h）

計画の背景

栗原市内の国道4号は、特に旧築館町域において道幅が狭く、急カーブが連続する箇所が多く存在していました。近年では、郊外型大型店の進出に伴い交通量が増加し、渋滞が頻発するようになり、交通事故も多発していました。この状況を改善するため、通過交通を市街地から迂回させ、沿線環境の向上を目指すために築館バイパスが計画されました。

道路構造

築館バイパスは、現道拡幅区間と道路新設区間から構成されています。

現道拡幅区間: 起点から築館外南沢までの約1.0km
道路新設区間:
築館外南沢から県道若柳築館線までの約1.8km
県道若柳築館線から国道398号交点までの約1.3km
国道398号から終点までの約2.9km

当初の計画では平成20年代前半までの全線供用を目指していましたが、遺跡調査や用地取得の難航により、一部区間の開通にとどまっています。2007年に1.8km区間、2013年に1.3km区間、2015年に0.7km区間が暫定2車線で開通しました。残りの区間についても、現在工事が進められています。

事業と効果

築館バイパスの事業主体は、国土交通省東北地方整備局仙台河川国道事務所です。全体事業費は約180億円と見込まれており、2030年度には1日あたり14,600台の交通量を見込んでいます。費用便益分析の結果はB/C=1.3とされており、事業の経済効果が期待されています。

また、市立栗原中央病院に接続する市道栗原中央線とも接続されており、将来的に東北新幹線くりこま高原駅方面へのアクセス向上も期待されています。

歴史

1969年: 一次改築事業として着手
1972年: 現国道4号が築館町市街地の東側に完成
1981年: 都市計画決定（1回目）
1983年: 築館バイパス事業着手
1995年: 用地取得に着手
2001年: 工事に着手
2007年12月24日: 栗原市築館外南沢 - 同市築館源光間（1.8 km）が暫定2車線で供用開始
2011年: 伊治城跡とのルート調整による都市計画変更
2013年3月13日: 栗原市築館源光 - 栗原市志波姫堀口滝北間（1.3 km）が暫定2車線で供用開始
* 2015年12月13日: 栗原市志波姫堀口滝北 - 同市志波姫堀口沖間（0.7 km）が暫定2車線で供用開始

今後の展望

築館バイパスは、栗原市の交通ネットワークにおいて重要な役割を担うことが期待されています。全線開通と4車線化が完了することで、交通渋滞の緩和、交通事故の減少、地域経済の活性化に貢献すると考えられます。また、周辺地域との連携強化にも繋がり、更なる発展が期待されています。

もう一度検索