簡易な免許手続

簡易な免許手続について

簡易な免許手続とは、無線局の免許申請における手続きを簡略化する制度です。具体的には、無線局免許申請書などの記載事項の一部省略、予備免許や落成検査の省略などが認められています。

制度の概要

この制度は、1958年（昭和33年）の電波法改正によって導入されました。現在では、総務省令である無線局免許手続規則第2章第1節の2に詳細が規定されています。

制度の構成

無線局免許手続規則第2章第1節の2は、以下の条文で構成されています。

第15条：記載事項の省略
無線局免許申請書に記載する事項の一部を省略できる無線局の種類と、省略可能な事項について定めています。
第15条の2：工事設計書の記載の省略
無線局を承継する場合に、工事設計書の記載事項の一部を省略できる無線局の種類と、省略可能な事項について定めています。
第15条の2の2：申請手続の省略
同一人に属する複数の無線局について、工事設計書や無線局免許申請書の記載事項の一部を省略できる無線局の種類と、省略可能な事項について定めています。
第15条の3：工事設計書の記載の簡略
既に提出された無線局の工事設計の内容と同一の無線設備を使用する別の無線局の免許申請を行う場合に、工事設計書の記載事項を省略できる条件を定めています。この省略は、工事設計書の写しがあらかじめ提出されている場合に限られます。総務省告示により、具体的な手続きが定められています。
また、総務省告示に定められた適合表示無線設備を使用する場合は、工事設計書の技術基準に関する項目も省略できます。
第15条の4：適合表示無線設備使用無線局の免許手続の簡略
適合表示無線設備を使用する無線局について、予備免許と落成検査を省略できることを規定しています。
第15条の5：遭難自動通報局等の免許手続の簡略
遭難自動通報局などの特定の無線局について、予備免許と落成検査を省略できることを規定しています。遭難自動通報局以外で適用される無線局は、総務省告示によって定められています。
第15条の6：特定実験試験局の免許手続の簡略
特定実験試験局について、予備免許と落成検査を省略できることを規定しています。

制度の目的

簡易な免許手続は、無線局の免許申請手続きを簡素化することで、申請者の負担を軽減し、より円滑な無線局の開設・運用を促進することを目的としています。特に、一定の条件を満たす無線局については、手続きを大幅に簡略化することで、迅速な免許取得を可能にしています。

留意事項

簡易な免許手続を利用できる無線局の種類や条件は、無線局免許手続規則や関連する総務省告示によって細かく定められています。
申請の際には、これらの規定を十分に確認する必要があります。

参考情報

情報通信法令wiki（[情報通信振興会]]）: [簡易な免許手続

この制度を活用することで、無線局の免許取得を効率的に進めることができます。

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