米沢唯

米沢 唯 - 経歴と芸風

米沢唯（よねざわ ゆい）は、1987年3月31日生まれのバレリーナで、東京で誕生し名古屋で育ちました。彼女は、2010年から新国立劇場バレエ団に在籍し、現在はプリンシパルの地位にあります。その特異な才能と努力によって、日本のバレエ界で重要な位置を占めているのです。

幼少期とバレエへの情熱

彼女は演出家竹内敏晴の娘として誕生し、両親は再婚を経て新たな家庭を築きました。「米沢」という姓は母親由来のもので、幼少期の3歳で名古屋市へ移住。その後、塚本洋子バレエスタジオでバレエの基礎を学び始めました。バレエに対する熱意は早くから芽生え、2003年、愛知淑徳高校に通う彼女はローザンヌ国際バレエコンクールで決勝に進出。入賞は逃したものの、評判は高く、バレエ界の著名な指導者からもその才能を認められることとなりました。

確かな成果と受賞歴

米沢の技術向上と成果は続き、2004年には東京新聞全国舞踊コンクールでジュニア部門1位を獲得。そして、ヴァルナ国際バレエコンクールでは女性第1位に輝くなど、急速に名を上げていきました。その後、彼女はUSA国際バレエコンクールで銅メダルを受賞し、アメリカのサンノゼ・バレエ団と契約。この契約が彼女のキャリアを一層推進することとなります。

サンノゼでは4年間の活動を経て、2010年には東京の新国立劇場バレエ団に参加しました。この移籍について、彼女は「表現技術を磨きたい」という強い意志を語っています。

2011年、彼女はビントレーが手がけた新制作『パゴダの王子』で主役さくら姫に選ばれ、その後も『白鳥の湖』のオデット/オディールや『ジゼル』など、数々の主要バレエ作品で重要な役を演じました。さらに、2013年にはプリンシパルに昇格し、その後も数回の芸術選奨文部科学大臣賞受賞を果たすなど、彼女の成果は国内外で高く評価されています。

芸風と人物像

米沢は、幼少期からバレエに対する情熱を燃やし続けており、同時に読書にも熱中して育ちました。テレビのない環境で育ち、小学校では本を読みながら朝食をとるほどの「本の虫」だったと伝えられています。小学6年生の時にはバレエだけでなくピアノや長唄も学んでおり、多才な一面も見せていました。

高校1年生の段階で、彼女は週に16時間もバレエの練習に取り組んでおり、2003年にローザンヌに出場したことを契機に、バレエにすべてを捧げる生活へと移行しました。日々の厳しい練習を経て、彼女の踊りは多くの人に「伸びやか」と称賛され、心のこもった表現力は他のダンサーにはない独特の魅力を放っています。

彼女自身は「技術で終わるのではなく、中から生きているダンサーになりたい」という願望を抱いており、その言葉通り、身体技術だけでなく、感情や表現の深さを追求しています。

このように、米沢唯は日本のバレエ界において、多くの功績を残しています。今後の彼女の活動にも期待が高まります。

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