米迪亜ティー・レックス

米迪亜ティー・レックスの歴史

米迪亜ティー・レックス（ディメディア・ティー・レックス）は、台湾のプロ野球リーグである中華職棒に所属していたチームでした。その歴史は複雑で、いくつかの名称を経ながら展開されました。最初の設立は2003年で、台中金剛と嘉南勇士の合併により「那魯湾太陽」として発足しました。このチーム名は、しばらくの間中華職棒の中で使用され、その後、誠泰銀行がスポンサーとなり、「誠泰太陽」と改称されました。

続いて、2004年には誠泰銀行による球団の買収が行われ、「誠泰コブラズ」という新しい名称がつけられました。この頃、チームは勢いを増し、2005年には初めて前期優勝を達成しました。しかし、その後の道のりは順調とは言えず、2007年には経営危機に直面します。これに伴い、九禾国際への売却が決定されたものの、他チームの反対により実現しませんでした。その結果、2007年シーズンも「誠泰コブラズ」としての活動を続けました。

しかし、2008年に入ると状況はさらに悪化します。この年、カーナビゲーションメーカーの賽亜数位科技が球団を買収し、「米迪亜ティー・レックス」と改名されました。だが、この時期に球団全体にかかわる野球賭博や八百長の疑惑が浮上します。これが「黒米事件」と呼ばれるもので、球団は暴力団と関係を持っていたことが明らかになり、施建新オーナーを含む何人かの関係者が法律的な調査を受ける事態に発展しました。

最終的に、これらの問題により連盟からの除名処分を受け、2008年10月27日に米迪亜ティー・レックスは解散を余儀なくされました。

歴代監督と選手

米迪亜ティー・レックスの監督陣には、誠泰コブラズ時代からの重要な顔ぶれが揃っていました。例えば、趙士強監督をはじめ、郭泰源や呉復連など、チームの成績向上に寄与した指導者たちがいました。また、米迪亜ティー・レックス時代には、孫昭立や劉家齊、林琨瑋を含む代理監督が在籍しました。

このチームには、特に日本のプロ野球で活躍した選手やコーチも多く関わっていました。郭泰源や呂明賜、中本茂樹、立川隆史など、彼らは日本のリーグでも名を馳せた人物たちです。選手としても、野々垣武志や野村貴仁、エンリケ・ラミレスなどが在籍しており、チームの名声をさらに高める一助となりました。

特に「黒米事件」は、チームの評判に大きな打撃を与えましたが、彼らの在籍時には多くのファンに支持されていました。米迪亜ティー・レックスの歴史は、台湾プロ野球における重要な一章として今も語り継がれています。その活動と監督・選手たちの功績は、多くの人々の記憶に残ることでしょう。

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