粟国港

粟国港について

粟国港は、沖縄県島尻郡粟国村に位置する地方港湾です。沖縄本島の西方約60kmに浮かぶ粟国島の南岸に位置し、島の交通と物流の要となっています。港湾管理者は沖縄県で、統計法に基づく港湾調査規則では乙種港湾に分類されています。

港の概要

粟国港は、粟国島の重要な拠点港であり、主に村営航路のフェリーや島内の小型船が利用しています。港内は、西側にフェリー岸壁と船客待合所、東側に産業岸壁、中央奥には小型船の船溜まりが設けられています。

しかし、沖防波堤が未整備のため、外海からのうねりが直接港内に侵入しやすく、港内で反射したうねりが海面の静穏度を悪化させるという問題を抱えていました。この問題を解決するため、産業岸壁をフェリー岸壁の延長線上に移設し、消波護岸を整備する計画が進められています。総事業費は約8.7億円、2020年度の完成を目指して工事が行われました。

2015年度のデータでは、粟国港の発着数は330隻（138,010総トン）、利用客数は34,046人（乗込人員17,121人、上陸人員16,925人）となっています。

航路

粟国港には、粟国村営航路が運航しています。那覇港（泊ふ頭）と粟国港を結び、1日1往復のフェリーが運航されています。所要時間は約2時間10分で、「フェリー粟国」が就航しています。この航路は、島民の生活物資の輸送や観光客の移動手段として重要な役割を果たしています。

港湾施設

粟国港の主な港湾施設は以下の通りです。

粟国港船客待合所
岸壁（-4.5m）
物揚場（-2.0m）

まとめ

粟国港は、粟国島の発展に不可欠な港湾です。現在、港の静穏度改善工事が進められており、より安全で利用しやすい港へと進化することが期待されています。島民の生活を支え、観光客を迎える重要な役割を担う粟国港の今後の発展が期待されます。

参考資料

国土交通省『港湾統計（年報）』2016年
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00600280&kikan=00600
* 沖縄県土木建築部港湾課 - 粟国港

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