素直な悪女

『素直な悪女』（原題：Et Dieu... créa la femme）は、1956年に公開されたフランス映画です。監督はロジェ・ヴァディム、主演はブリジット・バルドーが務めました。

概要

この映画は、南仏サン・トロペを舞台に、奔放な若い女性ジュリエットと、彼女をめぐる男たちの愛憎劇を描いています。当時、ヴァディムの妻であったバルドーが、自由奔放で男性を魅了するジュリエットを演じ、その美貌と大胆な演技で一躍セックス・シンボルとなりました。イーストマンカラー・シネマスコープという当時としては最先端の技術で撮影された映像も見どころです。また、1988年にはヴァディム自身が監督し、レベッカ・デモーネイ主演で『可愛い悪女』としてリメイクされました。

ストーリー

物語は、南仏の美しい港町サン・トロペが舞台です。孤児であるジュリエットは、モラン夫妻に引き取られましたが、その美貌と奔放さで町の男たちの視線を釘付けにします。特に、ジュリエットが心を寄せているのはアントワーヌでしたが、彼は街を離れてしまいます。ジュリエットの扱いに困ったモラン夫人は、彼女を孤児院に送り返そうとします。それを知った町の有力者エリックは、ジュリエットが結婚すれば孤児院行きを避けられると考え、アントワーヌの弟ミシェルに結婚を勧めます。こうしてジュリエットとミシェルは結婚しますが、アントワーヌが街に戻って来たことで、ジュリエットの心は再び揺れ動きます。

ある日、溺れかけたジュリエットをアントワーヌが救助したことをきっかけに、二人は激しく惹かれあいます。一方、ミシェルは出張から帰宅後、モラン夫人からジュリエットの浮気を知らされ、激怒します。ジュリエットを連れ戻そうとするミシェルと、それを阻止しようとするアントワーヌとの間で激しい争いが起こります。その後、ジュリエットはキャバレーで酔って踊っているところを発見され、ミシェルは彼女を撃とうとしますが、エリックがそれを止めに入り怪我を負います。エリックはアントワーヌに送られニースの病院に向かう道中で、「あの女は男を滅ぼす」と呟きます。しかし、ミシェルのジュリエットへの深い愛情に心を動かされた彼女は、最終的に夫と和解し、共に家路につきます。

キャスト

ジュリエット・アルディ：ブリジット・バルドー
エリック：クルト・ユルゲンス
ミシェル：ジャン＝ルイ・トランティニャン
アントワーヌ：クリスチャン・マルカン

スタッフ

監督：ロジェ・ヴァディム
製作：ラウール・レヴィ
脚本：ロジェ・ヴァディム、ラウール・レヴィ
音楽監督：マルク・ランジャン
音楽：ポール・ミスラキ
撮影：アルマン・ティラール
編集：ヴィクトリア・メルカントン
プロダクションデザイン：ジャン・アンドレ

その他

この映画の撮影中にブリジット・バルドーが好んで食べたというサントロペの銘菓「タルト・トロペジェンヌ」も有名です。

外部リンク

素直な悪女 - allcinema
素直な悪女 - KINENOTE
... And God Created Woman - オールムービー（英語）
Et Dieu... créa la femme - IMDb（英語）
And God Created Woman - TCM Movie Database（英語）
...And God Created Woman - Rotten Tomatoes（英語）

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