紫竹山 (新潟市)

紫竹山（しちくやま）は、新潟県新潟市中央区および東区に跨がる広範囲な地域を指す町字です。行政地名としては、紫竹山一丁目から七丁目までの住居表示実施区域と、大字紫竹山として残る未実施区域があります。特に紫竹山三丁目の一部は東区に属しており、二つの区にまたがる特徴を持っています。郵便番号は950-0914です。

この地域は、新潟市の中心市街地からやや南東に位置し、栗ノ木川の左岸に広がっています。周囲は複数の町字に囲まれており、陸続きでは鐙（あぶみ）、神道寺南（じんどうじみなみ）、神道寺（じんどうじ）、鐙西（あぶみにし）などと隣接しています。また、河川や潟を隔てて、栗ノ木川越しには南紫竹（みなみしちく）や紫竹（しちく）、鳥屋野潟（とやのがた）を隔てて高志（こし）、弁天橋通（べんてんばしどおり）、長潟（ながた）といった地域とも近接しており、周辺地域との結びつきが強い場所です。

紫竹山の歴史は古く、江戸時代の初期に遡ります。寛永13年（1636年）頃に「紫竹山新田」として開発されたのが始まりと伝えられています。その後、町村制の施行に伴い、明治22年（1889年）4月1日には女池村（めいけむら）の大字となり、紫竹山新田と称されました。明治34年（1901年）11月1日には鳥屋野村（とやのむら）に編入され大字紫竹山となり、昭和18年（1943年）5月3日には新潟市に編入されました。現在の行政町名である「紫竹山一丁目から七丁目」が成立したのは、1978年（昭和53年）の町名施行によるものです。さらに、平成9年（1997年）10月27日には一部で住居表示が実施され、紫竹山四丁目から七丁目が誕生しました。平成19年（2007年）4月1日に新潟市が政令指定都市へ移行した際には、区域によって中央区と東区に属する形となりました。

特に昭和30年代後半からは、地域は急速な変貌を遂げました。新潟市の発展に伴い宅地開発が進み、世帯数が飛躍的に増加しました。これと並行して、販売業を中心とした様々な企業が進出し、商業施設やロードサイド店舗が増加しました。現在では、幹線道路沿いを中心に多くの店舗が立ち並び、活気ある商業地域としての側面も持っています。また、教育機関や公共施設も立地しており、地域の生活を支える重要な拠点となっています。

地域内には、以下のような主要な施設や機関が立地しています。

• - 開志専門職大学 紫竹山キャンパス
• - 新潟国際自動車大学校
• - NKSコーポレーション
• - 新潟市保健所
• - 新潟市立紫竹山小学校
• - 新潟市消防局 新潟市中央消防署 駅南出張所
• - コジマ×ビックカメラ 新潟店

交通網も発達しており、地域交通および広域交通の結節点としての役割も果たしています。主要な道路としては、弁天線や新潟市道紫竹山鳥屋野線（紫鳥線）といった市内の幹線道路が通っています。さらに、新潟バイパスや亀田バイパスといった主要な自動車専用道路が地域を横断しており、紫竹山インターチェンジ（IC）や弁天IC（ハーフIC）が設けられているため、他地域へのアクセスが非常に便利です。公共交通としては、新潟交通による路線バスが運行されており、S6長潟線、S7スポーツ公園線、E8石山線（山二ツ系統）などが域内を経由し、市民の移動手段を担っています。

教育面では、市立小・中学校の学区が指定されていますが、一部の地域（紫竹山2、4〜5丁目、紫竹山3丁目1～11番）からは、申請により新潟市立東新潟中学校へ就学できる特例措置が設けられています。

このように、紫竹山は江戸時代の新田開発から始まり、現代においては新潟市の発展と共に大きく変貌し、多様な機能が集積する重要な地域となっています。

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