経王寺 (新宿区)

経王寺について

経王寺（きょうおうじ）は、東京都新宿区原町に位置する日蓮宗の寺院です。大乗山という山号を持ち、旧本山は平賀本土寺、奠師法縁（奠統会）に属しています。

歴史

経王寺は、慶長3年（1598年）に、武蔵国豊島郡市ヶ谷田町（現在の新宿区市谷田町付近）に創建されました。開山は尊重院日静で、日法作と伝わる大黒天像が身延山久遠寺から移されたのが始まりです。

その後、寛文8年（1668年）に明暦の大火後の復興に伴う江戸拡張のため、市ヶ谷川田久保町に移転しました。享保10年（1725年）には火災により堂宇を焼失しましたが、享保14年（1729年）頃までに再建されました。しかし、明治10年（1877年）4月12日にも再び火災に見舞われ、堂宇が焼失しています。

大黒天

経王寺に安置されている大黒天像は、立正大師日蓮の高弟である日法の作と伝えられています。この大黒天像は、創建時に尊重院日静が身延山久遠寺から移したものとされています。幾度もの火災を生き残ったことから「火伏せの大黒天」として信仰を集め、新宿山ノ手七福神の一つに数えられています。この大黒天像は、新宿区指定文化財として昭和60年（1985年）7月5日に指定されました。

境内

経王寺の境内には、歴史的な人物の墓がいくつかあります。

畳屋太兵衛の墓：江戸時代に活躍した畳職人、畳屋太兵衛の墓があります。
二葉亭四迷一族の墓：小説家である二葉亭四迷の両親、兄、妻など一族の墓があります。

歴代住職

尊重院日静（開山）

交通アクセス

電車：都営大江戸線牛込柳町駅西口より徒歩1分。

参考資料

日蓮宗寺院大鑑編集委員会『宗祖第七百遠忌記念出版 日蓮宗寺院大鑑』大本山池上本門寺 (1981年)
『文化財史跡ガイドブック』新宿区
『牛込区史』

関連項目

新宿山ノ手七福神
日蓮宗
二葉亭四迷

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