ドラーヴィダ進歩党

ドラーヴィダ進歩党（DMK）について

ドラーヴィダ進歩党（DMK）は、インドの地域政党であり、主にタミル・ナードゥ州を拠点に活動しています。この政党は1956年に設立され、以来、タミル・ナードゥ州内で重要な政治勢力として存在感を示しています。現在、タミル・ナードゥ州議会の与党としての地位を占めています。

党の設立

DMKの設立はC・N・アンナードゥライによるもので、彼は既存のドラヴィダ人協会内での対立を背景に独立した政党を創設しました。初期のDMKは、貧困層への支援やカースト制度の廃止、迷信の打破などを基本方針に掲げ、社会の平等と合理的思考を推進してきました。

党の歴史

カルナーニディの時代

アンナードゥライが1969年に亡くなると、カルナーニディが党首を引き継ぎました。カルナーニディの下、DMKは南インドにおける著名な政治力となり、映画界出身のM・G・ラーマチャンディランとの競争も繰り広げられました。結果的に、ラーマチャンディランは独立した政党AIADMKを設立し、DMKとの長期にわたる競争が始まりました。

複数の分派の形成

1996年にはV・ゴーパーラスヴァーミを中心とした派がDMKから分派し、ドラーヴィダ復興進歩党（MDMK）を設立しました。これにより、DMKの影響力がちょっとずつ薄れていくこととなります。

選挙の成果

2004年：連邦下院選挙での勝利

2004年の連邦下院選挙では、DMKは他の政治勢力と連携し、州内の全39選挙区で成功を収めました。これにより、大勝利を収め、政党の地位を強化しました。

2006年：州議会選挙での成功

その後、2006年の州議会選挙では、DMKはインド国民会議と共に連携し、全234議席中163議席を手に入れ、州政府の与党に返り咲きました。カルナーニディはこの時に州首相に就任しました。

その後の選挙結果

しかし、2009年と2011年、さらに2014年の連邦下院選挙ではDMKは苦境に立たされ、議席を失っていきました。特に2011年には大惨敗を喫し、AIADMKに権力を譲ることとなりました。2019年には23議席を獲得し、再び存在感を示しました。

2021年：州議会選挙での復活

2021年の州議会選挙では、DMKは再び勝利を収め、158議席中の133議席を獲得しました。これにより、党首のM・K・スターリンが州首相に就任します。

理念と基本方針

DMKの理念は、アーリア人の文化が主流を占める北インドに対抗し、南インドのドラヴィダ人の地位を向上させることです。特に、南インド特有の文化や言語であるタミル語を重視し、ヒンディー語の公用語化に対して強硬に反対する姿勢を見せました。また、経済政策としては社会民主主義を掲げ、北インドの新自由主義と一線を画す政策を進めています。

結論

今後もDMKは、タミル・ナードゥ州において中心的な政治勢力としての地位を保ち、地域社会の発展と文化の振興に力を注いでいくことでしょう。その活動は、政治的な枠を超えて、南インド全体の文化的アイデンティティを守る重要な役割を果たしています。

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