続・おんな番外地

映画『続・おんな番外地』の詳細解説

1966年に公開された『続・おんな番外地』は、緑魔子主演による「おんな番外地シリーズ」の第二作目です。東映東京撮影所で製作され、東映が配給した白黒映画で、監督は小西通雄が務めました。

ストーリーの概要

本作は、前作『おんな番外地 鎖の牝犬』で刑期を終え出所した主人公が、前科者であるというレッテルから職に就くことができず、男たちの欲望の対象となってしまうという、社会の底辺で生きる女性の転落を描いています。前作では禁男の獄舎での同性愛が描かれましたが、本作ではより直接的に社会における女性の厳しい現実が描かれています。脚本はシリーズを通して舟橋和郎が担当しています。

キャスト

主演の平山妙子役を演じるのは緑魔子。その他、城野ゆき、若水ヤエ子、清川玉枝、浦辺粂子、春川ますみ、弓恵子など、多くの女優が出演しています。男性キャストとしては、今井健二、由利徹などが名を連ねています。また、エキストラには、一般公募で集まった主婦や女子大生なども参加しました。

制作の舞台裏

1966年4月には、東京渋谷で深夜ロケが行われ、緑魔子がスリップ一枚で走り回るシーンが撮影されました。また、女囚の入浴シーンのエキストラ募集では、多数の女性から応募があったというエピソードも残っています。この募集では、「裸に近い状態になる」という条件にも関わらず、多くの女性が応募し、当時の話題となりました。撮影では、応募者のプライバシーに配慮し、顔を映さない背中だけの撮影が行われました。

作品の評価

『週刊平凡』では、本作を「前科者のレッテルにより更生できない女性の物語」と評しています。主人公が周囲の環境によって泥沼に引きずり込まれていく様子を描きながらも、緑魔子の力強い演技が、観る者に希望を感じさせると評価しました。

作品のテーマ

『続・おんな番外地』は、社会の底辺で生きる女性の苦悩と転落を描きながら、その中で生き抜こうとする強さを描いた作品です。前科者というレッテルが、社会の中でどのように人を追い詰めるのか、そして、その中でどう生きるのかという問いを、観る者に投げかけています。

同時上映作品

同時上映作品は、鶴田浩二主演の『関東やくざ嵐』です。この作品は『関東』シリーズの第5弾で、青山光二が原作、小沢茂弘が監督を務めています。

スタッフ

監督：小西通雄
脚本：舟橋和郎
企画：園田実彦・吉田達
撮影：星島一郎
音楽：冨田勲
美術：北川弘
編集：長沢嘉樹
録音：渡辺義夫
スチル：田中真紀夫
照明：梅谷茂

外部リンク

続・おんな番外地 - KINENOTE

この作品は、当時の社会背景や女性の置かれた状況を反映しており、現代の視点からも様々な角度から考察することができるでしょう。

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