綱川立彦

綱川立彦（つなかわ たつひこ）氏は、生年月日非公表の日本のバリトン声楽家であり、音楽教育者、合唱指揮者として幅広い活動を展開しています。

福岡県出身の綱川氏は、武蔵野音楽大学を卒業後、同大学院を修了。声楽を福島敬晃氏、ルドルフォ・リッチ氏、リヒャルト・ホルム氏、畑中良輔氏、畑中更予氏に師事し、高度な音楽的知識と技術を習得しました。

これまでに、東京室内歌劇場や二期会などの数多くのオペラ公演に出演。その活躍はオペラに留まらず、日本演奏連盟主催のリサイタルをはじめ、二期会、室内歌劇場、青の会、詩と音楽の会、民音、奏楽堂、紀尾井ホール、音楽之友社、音楽工房、正派合奏団、東京コンサーツ、日本歌曲振興波の会など、多くの団体が主催する演奏会に出演しています。特に日本歌曲の演奏においては、その卓越した表現力が高く評価されており、邦人作曲家の新作初演にも積極的に取り組んでいます。自身のリサイタルでも意欲的に新作曲を取り上げ、その普及に貢献しています。奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門では、初回開催以来、ほぼ毎年入賞曲の初演者として20数曲を演奏し、若手作曲家の育成にも尽力しています。

また、テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK『FMリサイタル』、NHK第2『新しい日本の歌』など、メディアにも出演し、その素晴らしい歌声を披露しています。受賞歴としては、第1回奏楽堂日本歌曲コンクール第3位、第3回奏楽堂日本歌曲コンクール第2位、木下保賞を2回受賞するなど、輝かしい実績を残しています。

演奏活動と並行して、後進の指導にも力を入れており、合唱指導者としても高い評価を得ています。2001年には、畑中良輔氏の依頼により慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団のヴォイストレーナーに就任し、2012年1月の畑中氏の勇退までその任を務めました。第51回（2002年）東京六大学合唱連盟定期演奏会では、『シューベルト男声合唱曲集』を指揮し、その手腕を発揮しました。現在は、東洋大学白山グリークラブ、燕友合唱団（東京工業大学 男声合唱団 Schwalben Chor OB会）、宇都宮高校合唱部のヴォイストレーナーとして指導にあたっています。

その他、麻布童謡唱歌を楽しむ会の指揮者や、秋草学園短期大学、和泉短期大学の非常勤講師を務めるなど、幅広い分野で活動しています。過去には、東京国際大学、戸板女子短期大学の非常勤講師も歴任。また、（公財）音楽文化創造編集委員、二期会会員、同ドイツ歌曲研究会実行委員、同研究会駅伝コンサート実行委員、青の会会員、日本演奏連盟会員、日本歌曲振興波の会理事など、数々の要職を担っています。

綱川氏は、声楽家としての卓越した才能に加え、教育者、合唱指揮者としての豊かな経験と知識を活かし、日本の音楽文化の発展に大きく貢献しています。

外部リンク:

綱川立彦 facebook
東洋大学白山グリークラブ

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