緑川酒造

緑川酒造株式会社：魚沼の地で育む銘酒

緑川酒造株式会社は、新潟県魚沼市青島に本社を構える酒造会社です。豊かな自然と清らかな水に恵まれた魚沼の地で、こだわりの日本酒を醸し続けています。

環境へのこだわり

魚沼市の南部に位置し、周囲は魚沼産コシヒカリなどの稲穂が揺れる田園風景が広がります。酒蔵のすぐそばには信濃川最大の支流である魚野川が流れており、その豊かな水量を感じさせます。しかし、仕込み水として使用するのは、魚野川の水ではありません。魚沼丘陵の伏流水を地下50mから汲み上げ、贅沢に使用しています。良質な米と米麹、そして清らかな水。この3つが揃うことで、杜氏の卓越した技術が活かされ、緑川ならではの味わいが生まれます。

新潟県内は全域で酒造りに適した環境と言えますが、特に魚沼地域は特別な条件を備えています。夏は高原特有の寒暖差が大きく、これが米の旨味を凝縮させます。冬は豪雪地帯であるため、雪が天然の冷蔵庫となり、安定した低温環境を保ちます。この寒暖差と安定した低温こそが、高品質な日本酒造りに不可欠な要素なのです。

銘柄紹介

緑川酒造では、定番商品から季節限定商品まで、様々な銘柄を製造しています。

定番商品

純米大吟醸 緑川
大吟醸 緑川
北穣吟醸 緑川
純米吟醸 緑川
吟醸 緑川
純米 緑川
本醸 緑川
清酒 緑川
涼暖生 緑川
古緑川【純米吟醸】

季節限定商品

雪洞貯蔵酒 緑「生」【純米吟醸】※5月
雪洞貯蔵酒 緑【純米吟醸】※6月～10月
雪洞貯蔵酒 緑「吟醸」【吟醸】※11月・12月
緑川正宗※10月～4月
ゆららか緑川【純米生】※11月
蔵出し緑川【吟醸生】※12月～3月
霞しぼり緑川【本醸造生】※3月
生酒緑川【純米生】※4月～9月

これらの銘柄は、それぞれの特徴を最大限に引き出すため、米の種類、精米歩合、酵母、そして杜氏の技が組み合わされています。ぜひ、お好みの緑川を見つけて、その奥深い味わいをお楽しみください。

歴史

緑川酒造の歴史は、1884年に創業者・大平桂作が酒造りを始めたことに遡ります。その後、1934年に大平酒造合資会社、1952年に大平酒造株式会社へと社名を変更し、1964年に現在の緑川酒造株式会社となりました。1990年には、酒蔵を北魚沼郡小出町（現・魚沼市）から現在地に移転し、新たなスタートを切りました。2004年には、新潟県中越大震災により大きな被害を受けましたが、約1ヶ月後には操業を再開し、地域の復興に貢献しました。

参考文献

* 『にいがた酒紀行 上』新潟日報社、2022年5月、84-87頁。ISBN 9784861328015。

緑川酒造は、魚沼の豊かな自然と伝統の技を受け継ぎながら、これからも高品質な日本酒を造り続けていくことでしょう。

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