織田信直 (旗本)

織田信直（おだ のぶなお）は、江戸時代中期に活躍した旗本です。通称を専次郎、大膳といい、官位は従五位下・侍従、能登守に叙任されました。

生涯

織田信直は、織田一門の大身旗本である織田信義の次男として生まれました。その後、高家旗本である織田信倉の養子となり、その家督を相続しました。宝暦2年（1752年）12月26日のことです。

天明4年（1784年）7月12日には、高家職に就任し、従五位下・侍従・能登守に叙任されました。高家とは、江戸幕府において、朝廷との儀式や典礼を司る役職で、重要な役割を担っていました。

寛政7年（1795年）9月26日、織田信直は64歳でこの世を去りました。

また、信直の家臣であった加藤右門は、寛政元年（1789年）から享和2年（1802年）までの間、高倉家衣紋会の江戸会頭の一人を務めていました。高倉家は、公家の中でも特に衣紋の権威として知られており、幕府の儀礼に際して、正式な装束を調えるために、多くの武士が高倉家の門人となっていました。江戸の会頭たちは、江戸の門人と京都の高倉家との連絡調整を担うとともに、会頭を通さないと入門できないという権力を持っていました。このことから、当時の武士社会における礼儀作法や、公家と武家の関係性を知ることができます。

系譜

織田信直には、3男1女の子どもたちがいました。

父：織田信義
母：不詳
養父：織田信倉
正室：蒔田広尊の長女
生母不明の子女
男子：織田信賢
男子：織田長孺
男子：松平忠温
女子：本多正峯室

参考文献

井上容子 著「衣紋会の組織と活動について: 近世中後期の高倉家衣紋会を中心として」、久留島浩; 吉田伸之 編『近世の社会集団: 由緒と言説』山川出版社、1995年、115–52頁。

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