美會神学校

美會神学校の歴史

美會神学校（みかいしんがっこう）は、1879年に設立された日本の重要な教育機関であり、青山学院の源流の一つです。この学校は当初、米国メソジスト監督教会の宣教師であるロバート・S・マクレイによって横浜の山手地区に設立されました。学校の設立は、宣教活動と教育の普及を目指すものでした。

設立背景

1873年、マクレイは日本に戻ってきて宣教活動を開始しました。その一環として教育機関の必要性を感じ、米国の伝道局に対し学校設立の希望を伝えました。新たに横浜の山手221番地に、木造2階建ての校舎と寄宿舎が設置され、1879年にはボルティモア年会からの寄附を受けて開校式が行われました。当初の学生数は十数名で、神学生は5名でした。神学科と普通科が設けられ、英語で授業が行われました。

東京への移転と合併

その後、学校の所在地を横浜から東京に移すことが望ましいとの結論に至り、1882年に東京の築地に移転しました。そして東京英学校（耕教学舎の後身）と合併し、さらに翌年には赤坂区青山南町の開拓使農事試験場の跡地に移転して東京英和学校と改名されました。

旧校舎は女性宣教師C・W・ヴァン・ペテンにより、聖経女学校に引き継がれました。聖経女学校は後に長崎の活水女学校神学部と合併し、日本女子神学院と改名。その後、1928年には青山学院神学部と合併し、神学部女子部として新たなスタートを切りました。

教員陣

美會神学校には、優れた教員陣が在籍していました。校長のM・S・ヴェイルは、ゲイキーの基督伝を講じ、他にもロバート・S・マクレイが説教学を担当しました。ジュリアス・ソーパーはロルストンの神学を教え、アーヴィン・H・コレルは組織神学の授業を行いました。さらに、心理学や算術、地理を教えたギデオン・ドレーパーや、漢学者の熊野与も教壇に立っていました。

出身者

美會神学校を卒業した人々には、さまざまな分野で活躍した人物がいます。たとえば、山鹿旗之進、山田寅之助、国沢新兵衛、石坂正信などがその代表です。彼らは、学校で学んだ知識や価値観を基に、社会で重要な役割を果たしました。

まとめ

美會神学校は創立から今日に至るまで、日本の教育界に多大な影響を与えてきました。伝道活動と教育の両面での貢献は、青山学院という大きな教育機関へと成長する土台を築きました。今後もその歴史を受け継ぎながら、新しい世代を育成する役割を果たしていくことでしょう。

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