群馬県道・長野県道112号大前須坂線

群馬県道・長野県道112号大前須坂線

群馬県道・長野県道112号大前須坂線は、群馬県吾妻郡嬬恋村から長野県須坂市を結ぶ一般県道です。この道路は、山岳地帯を通過するため、一部区間が不通となっており、また冬季には閉鎖される区間があります。

概要

この県道は、群馬県側の起点である嬬恋村大前から、長野県側の終点である須坂市春木町交差点までを結びます。
総延長は、長野県内が約26.5km（実延長約22.2km）、群馬県内が約12.2kmとなっています。

歴史

1959年（昭和34年）9月18日に、群馬県において、前身となる県道干俣大前線が認定されました。この路線が、現在の県道112号大前須坂線の基礎となっています。

路線状況

長野県須坂市から万座温泉方面へ向かう区間は、上信スカイラインまたは万座道路とも呼ばれています。山岳部は、交通量が少ない1.5車線程度の舗装林道のような道が続きます。長野県道466号牧干俣線とのY字路交差点から、県境の毛無峠へと向かう道は、特に秘境感があります。

群馬県側は、万座川が作る渓谷によって隔てられており、嬬恋村干俣地内に不通区間が存在します。このため、毛無峠から群馬県側へは通常通行できません。
山岳部は、冬季閉鎖となり、例年11月中旬から翌年4月下旬にかけて通行できなくなります。

不通区間（群馬県嬬恋村）

毛無峠から群馬県側は、現在では通行止めとなっていますが、かつては小串鉱山まで道が通じていました。鉱山が栄えていた時代には、さらに先の小串硫黄鉱山から嬬恋村千又まで人道が造られていましたが、鉱山の閉鎖とともに利用されなくなり、実質的に廃道となっています。

この廃道の軌跡は、個人の有志による現地調査で、雑誌やブログに投稿されています。投稿によると、一部に痕跡が残っているものの、大半が熊笹に覆われていたり、斜面が崩落していたり、渡河を強いられるような難所となっています。

冬期通行止区間

毛無峠（群馬・長野県境） - 上高井郡高山村牧老ノ倉（長野県道466号牧干俣線交点）：3.7 km（11月中旬 - 翌年5月下旬）
上高井郡高山村牧老ノ倉（長野県道466号牧干俣線交点） - 上高井郡高山村牧（乙見橋下ゲート）：12.5 km（11月中旬 - 翌年4月下旬）

重複区間

長野県道54号須坂中野線（高山村高井付近 - 春木町南交差点）

橋梁

乙見橋：高山村牧にある、柞沢川に架かる橋梁。全長4.4m、幅員7.0m。冬期通行止区間の終点となります。
樋沢橋：高山村牧 - 高井にある、樋沢川に架かる橋梁。全長47.5m、幅員5.5m。

地理

通過する自治体

群馬県：吾妻郡嬬恋村
長野県：上高井郡高山村、須坂市

交差する道路

嬬恋村
国道144号・国道406号（重複）：大前（起点）

高山村
長野県道・群馬県道466号牧干俣線（上信スカイライン）：牧老ノ倉付近
長野県道351号山田温泉線：牧付近
長野県道54号須坂中野線：高井付近（重複区間開始）

須坂市
須高広域農道（北信濃くだもの街道）：本郷交差点（日滝）
長野県道54号須坂中野線：春木町南交差点（重複区間終了）
長野県道344号須坂停車場線：春木町南交差点
国道403号：春木町交差点（終点）

参考文献

中村淳一 編『日本の絶景ロード100』枻出版社、2018年4月20日。ISBN 978-4-7779-5088-1。

関連項目

群馬県の県道一覧
* 長野県の県道一覧

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