羽黒下駅

羽黒下駅：小海線の歴史を刻む静かな駅

概要

長野県南佐久郡佐久穂町大字平林に位置する羽黒下駅は、東日本旅客鉄道（JR東日本）小海線の駅です。南方にそびえる羽黒山からその名を取っており、周囲の自然豊かな環境と歴史的建造物が調和する、静かで落ち着いた雰囲気の駅です。

歴史

羽黒下駅は、1915年（大正4年）12月28日、佐久鉄道中込～羽黒下間が開通した際に終着駅として開業しました。当初は旅客と貨物の両方を扱っていましたが、1982年（昭和57年）7月15日に貨物取扱いを廃止、1984年（昭和59年）2月1日には荷物扱いも廃止されました。その後、1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となりました。かつては上信電鉄上信線の延伸計画もあったものの、実現には至りませんでした。長い歴史の中で、地域の交通を支えてきた重要な役割を担ってきたと言えるでしょう。

駅構造

地上駅で、相対式ホーム2面2線を有しています。木造の駅舎は、歴史を感じさせる風情があり、駅舎の佇まいは小海線のローカル線の雰囲気を醸し出しています。ホーム間は構内踏切で連絡しており、バリアフリー対応は整備されていません。無人駅であり、佐久穂町が窓口業務を受託する簡易委託駅として運営されています。駅舎の古風なデザインと、無人駅としての簡素な設備が、独特の雰囲気を創り出しています。案内上のホーム番号は設定されていません。

利用状況

JR東日本によると、2023年度の1日平均乗車人員は約89名です。2000年度以降の推移を見ると、利用者数は緩やかな減少傾向にあるものの、地域住民の足として利用されていることが分かります。

駅周辺

羽黒下駅周辺は、自然と歴史が共存する環境です。雄大な千曲川が流れ、土木学会選奨土木遺産に選定されている栄橋は、歴史的にも貴重な建造物です。その他、羽黒下簡易郵便局、平林神社、平林観音（佐久三十三番観音霊場第14番札所）千手院、北沢大石棒など、歴史的・文化的資源も豊富です。国道141号も駅近くにあり、交通の便も比較的良好です。これらの周辺環境が、羽黒下駅を特徴づける要素となっています。

アクセス

電車：JR小海線 羽黒下駅
車：国道141号からアクセス可能

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）
■小海線：海瀬駅 - 羽黒下駅 - 青沼駅

まとめ

羽黒下駅は、歴史と自然に囲まれた、静かで落ち着いた雰囲気の駅です。小海線のローカル線として、地域住民の生活を支え続け、その歴史的建造物や周辺環境は、多くの観光客にとっても魅力的な場所となっています。小海線沿線の旅の際には、ぜひ一度訪れてみてください。

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