耶律古乃

耶律古乃（やりつ クナイ、1234年 - 1269年）は、モンゴル帝国に仕えた契丹人で、東遼を建国した耶律留哥の曾孫にあたります。

生涯

耶律古乃は、金朝末期に自立し東遼を建国した耶律留哥の曾孫として生まれました。父である耶律収国奴が1259年に亡くなった後、その地位を継承しました。当時、モンゴル帝国では1260年よりクビライとアリクブケによる帝位継承戦争が勃発しており、耶律古乃はクビライを支持し、河西方面の戦線で活躍しました。

クビライ側の優勢が明らかになると、1262年にはアリクブケに呼応して山東で挙兵した李璮の討伐に派遣され、嶧山の攻略などで功績を挙げ、クビライから賞を受けました。しかし、1269年には耶律留哥の一族が治めていた広寧が東京に併合されたため職を失い、同年中に36歳で死去しました。彼には耶律忒哥という息子がいました。

耶律古乃は短命でしたが、モンゴル帝国の内戦において重要な役割を果たし、クビライの勝利に貢献しました。彼の活躍は、モンゴル帝国における契丹人の存在感を示す一例と言えるでしょう。

参考文献

池内功「アリク=ブカ戦争と汪氏一族」『中国史における乱の構図』雄山閣出版、1986年
『元史』巻149列伝36耶律留哥伝
『新元史』巻134列伝31耶律留哥伝
『蒙兀児史記』巻31列伝13耶律留哥伝

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