聖なる館 (曲)

「聖なる館」についての詳細

「聖なる館」（Houses of the Holy）は、イギリスのロックバンド、レッド・ツェッペリンが1975年にリリースしたアルバム『フィジカル・グラフィティ』に収められた楽曲です。この曲は、元々は同名のアルバムのために制作されましたが、他の楽曲と調和しないとの理由で、最終的には『フィジカル・グラフィティ』に収録されることとなりました。

曲の作曲と録音

「聖なる館」は、複数のギターが重ねられた導入部が特徴的です。特に、ギタリストのジミー・ペイジは、レキシコンのデルタTシリーズのデジタル・ディレイ機器を駆使し、曲に独特のフェイドアウト効果を施しています。そして、全体を通して聞こえるのは、ドラマーのジョン・ボーナムが踏み込んだドラムペダルの音です。

この曲は、レッド・ツェッペリンのプロデューサーであるリック・ルービンにより「非常に興味深いジャズ的コードを使用したファンクのジャム」と評価されました。彼のコメントによれば、曲のコンパクトさが際立つとともに、カウベルのような音が使われていることも、本作のユニークな要素の一つです。

ライブパフォーマンス

レッド・ツェッペリンはこの曲をライブで演奏することはなかったのですが、ボーカリストのロバート・プラントは2010年のソロツアーにおいて、バンド・オブ・ジョイと共にこのメロディを演奏しました。また、ジミー・ペイジも2000年にブラック・クロウズとのツアーにあたり、リハーサルで試みましたが、最終的には演奏しない決定を下しました。

評価

『フィジカル・グラフィティ』のリリース当時、音楽評論家のジム・ミラーは「聖なる館」に対し好意的な評価を下し、プラントの歌詞がペイジの特徴的なフレーズと見事に融合していると指摘しました。また、ボーナムのカウベルが曲に独特のリズムを与え、曲の半ばでのプラントによる「音楽に従え」というコーラスが、微かながらも印象的な効果を生み出していることを言及しました。

パーソネル

楽曲に参加したメンバーは以下の通りです：

• - ロバート・プラント – ボーカル
• - ジミー・ペイジ – エレクトリック・ギター
• - ジョン・ポール・ジョーンズ – ベース
• - ジョン・ボーナム – ドラムス、カウベル

「聖なる館」は、レッド・ツェッペリンの音楽の特色と、彼ら独自のスタイルを色濃く反映した作品であり、その独自性や複雑な音楽構成から、ファンの間でも高く評価されています。

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