聞かせてよ愛の言葉を

『聞かせてよ愛の言葉を』

概要

『聞かせてよ愛の言葉を』は、日本の漫画家・津雲むつみによる作品で、2002年から2004年にかけて『YOU』(集英社)で連載されました。この物語は、突然の交通事故によって愛する夫を失った女性が、新たな恋に出会い、葛藤の中で成長していく様子を描いています。単行本はクイーンズコミックスから全5巻が出版されています。

あらすじ

物語の主人公、佐野千尋は、愛する夫・康宏を交通事故で失います。この深い悲しみの中で、彼女は事故の加害者である後藤克也と出会い、次第に恋に落ちていきます。しかし、克也は社長令嬢の美香との婚約が決まりつつあり、また千尋の義妹である万里にも恨まれ、様々な障害に直面します。千尋は悲しみと新しい愛の間で揺れ動き、どのように自らの人生を歩んでいくのか、その葛藤が物語の大きなテーマとなっています。

登場人物

• - 佐野千尋: 事故で夫を失った主人公。新しい恋に悩む姿が描かれる。
• - 後藤克也: 事故の加害者であり、千尋に新たな愛をもたらす存在。しかし、婚約者がいるため困難な状況に身を置く。
• - 佐野万里: 千尋の血の繋がらない妹。千尋への複雑な感情を抱いている。
• - 相原美香: 克也の婚約者で、彼との関係を守るために葛藤する。
• - 佐野康宏: 千尋の亡き夫。彼の存在が物語全体に強い影響を与える。

テレビドラマ

本作は、2005年2月21日から4月1日まで、TBS系『愛の劇場』でテレビドラマ化されました。このドラマでは、伊藤かずえが千尋役を、松村雄基が克也役を演じています。1986年の大映ドラマ以来、約19年ぶりに二大俳優が共演することで注目を集めました。ナレーターには、過去の大映ドラマで有名だった来宮良子が起用されています。

このドラマでは、過去の大映ドラマの特徴を取り入れた演出や演技、脚本が展開され、視聴者に強い印象を残しました。TBSチャンネルでの再放送の際は、「大映テレビドラマ『聞かせてよ愛の言葉を』」というタイトルで放送されています。

スタッフ

• - 企画: 安倍純子、渡部宗一
• - 脚本: 吉本昌弘、緒方彩子
• - 音楽: 櫻井真一
• - 主題歌: 和田アキ子による「帰り来ぬ青春 readymade mix 2004」
• - プロデューサー: 佐野奈緒子
• - 監督: 松生秀二、合月勇、江崎実生

書誌情報

津雲むつみの『聞かせてよ愛の言葉を』は、集英社からクイーンズコミックスとして全5巻が刊行されています:

• - 1巻: 2003年2月19日発売, ISBN 978-4-08-865117-0
• - 2巻: 2003年7月18日発売, ISBN 978-4-08-865137-8
• - 3巻: 2003年12月18日発売, ISBN 978-4-08-865164-4
• - 4巻: 2004年5月19日発売, ISBN 978-4-08-865206-1
• - 5巻: 2004年9月16日発売, ISBN 978-4-08-865233-7

関連作品

本作は、交通事故で夫を失った女性とその加害者との恋愛を描いた点において、他の作品とも共通する要素があります。その一例として、特に「乱れ雲」があります。

まとめ

『聞かせてよ愛の言葉を』は、愛や喪失といった普遍的なテーマを扱いながら、複雑な人間関係や感情の揺らぎを丁寧に描いた作品です。漫画版に加えて、テレビドラマ化されることで、より多くの視聴者にその魅力が伝わりました。

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